『マーズ・エクスプレス』解説
『マーズ・エクスプレス』とは

日本アニメーション界の巨匠たちからインスピレーションを得て、彼らの系譜に挑む意欲作がフランスで誕生。太陽系の惑星の中で地球に最も環境が似ているという火星を舞台に“人間”と“ロボット”が共存するリアルな未来が描かれる。タイトルの『マーズ・エクスプレス』とは、20年以上にわたり宇宙で活動をつづけている、実在の火星探査機。
『マーズ・エクスプレス』監督・声の出演
本作で長編監督デビューを果たしたのは、ジェレミー・ペラン。最新の宇宙研究に基づいた渾身のオリジナルストーリーで描いている。
声の出演(吹替版)は、佐古真弓、安元洋貴、内田夕夜、三瓶由布子。字幕版は、レア・ドリュッケール、マチュー・アマルリック、ダニエル・ンジョ・ロベ、マリー・ブーヴェ。
『マーズ・エクスプレス』映画レビュー SFアクションの神髄を楽しむ

わたしはSF映画が好きなんだと、『マーズ・エクスプレス』を見て思い知った。違う世界へ行ける、映画世界と現代との違いのひとつひとつが最高に楽しい。丁寧に描かれていればいるほど旅行気分が味わえる。
星間宇宙船のゆったりとした動き、道路の車のスムースな走り。現代と似ているけれど違う町の姿。『マーズ・エクスプレス』の世界は、ロボットと人間が共存する近未来だ。

『マーズ・エクスプレス』で一番注目したいのは、ロボット、カルロスと人間アリーナの探偵コンビが持つリアリティと魅力。アニメーションなのに実写以上の存在感がある。主役の二人だけでなく、人間・ロボットそれぞれの感情的肉体的立体感が強い。
探偵ものとしてのミステリーサスペンス、アクションエンターテイメントの爆発性、繊細に描かれた登場人物など見どころは多い。
アリーナとカルロスは、火星から地球に派遣され、ロボットを脱獄させている犯人を見つける任務についていた。ロボットを脱獄させるとは、ロボットを縛り付けているサイバー条約から自由にすること。犯人ロベルタを見つけ出し、マーズエクスプレスで火星に戻ると、新たな仕事が入ってきた。それは、行方不明になった大学生を見つけること。
最初のシーンと、次のシーンの続き具合がわかりにくい。最初のシーンは火星で起きた事件で、次のシーンは地球で起きている、カルロスとアリーナの初登場シーンだ。全体的に情報量が多く、見る側は頭を整理しながら見る必要がありそうだ。
ラストに続くシークエンスのSFアクション的興奮度は高い。実写で見たいと思ったけれど、おしゃれでスタイリッシュでシンプルな絵柄と、探偵二人の人物像は、アニメーションでこそ味わえるものだろう。
マーズ・エクスプレス
2026 年 1 月 30 日(金)より ヒューマントラストシネマ有楽町、
ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開
配給 ハーク/トムス・エンタテインメント
© Everybody on Deck – Je Suis Bien Content – EV.L prod – Plume Finance –
France 3 Cinéma – Shine Conseils – Gebeka Films – Amopix
声の出演(吹替版):佐古真弓、安元洋貴、内田夕夜、三瓶由布子
(字幕版):レア・ドリュッケール、マチュー・アマルリック、ダニエル・ンジョ・ロベ、マリー・ブーヴェ
監督:ジェレミー・ペラン
原題:MARS EXPRESS|2023|フランス|89 分|カラー|ユニビジウム|5.1ch|翻訳:横井和子|映倫:G




