『幸福なラザロ』映画レビュー 更新日:2024年8月29日 公開日:2019年5月1日 イタリア映画映画レビュー(感想)/映画評論 『幸福なラザロ』映画レビュー(感想) 『幸福なラザロ』を見て最初に思い出したのは、宮沢賢治の詩「雨ニモマケズ」だ。 青年ラザロに村の人々は「ラザロ、これを運べ」、「ラザロ、これをトラックに乗せろ」、「ラザロ、おばあさんの […] 続きを読む
『運び屋』映画レビュー 公開日:2019年3月23日 映画レビュー(感想)/映画評論 クリント・イーストウッドみずからが監督・主演する映画としては『グラン・トリノ』(2008)が“遺言”のような作品になるかと思ったが、彼は順調に年を重ね、また新たな監督・主演の“遺言”のような作品を放った。このままどこまで […] 続きを読む
『ウトヤ島、7月22日』映画レビュー 更新日:2019年2月20日 公開日:2019年2月19日 映画レビュー(感想)/映画評論 不謹慎なたとえに思われるだろうが、この映画を見て、小学校時代に頻繁に行ったドッジボールを思い出した。運動神経の鈍いわたしは、敵チームの投げるボールを避けるのに精いっぱいで、そのボールを受け止めることはおろか、たまたま手 […] 続きを読む
『半世界』映画レビュー(内海陽子編) 更新日:2019年2月20日 公開日:2019年2月18日 映画レビュー(感想)/映画評論 幼なじみの男たちのセンチメンタルな物語は、俳優の組み合わせが肝腎だ。炭焼き職人として煤にまみれて生きる紘を演じる稲垣吾郎は、その丸っこい鼻が慕わしい。父(石橋蓮司)の中古車販売業を手伝う光彦を演じる渋川清彦は、人の良さ […] 続きを読む
『半世界』映画レビュー 更新日:2023年12月16日 公開日:2019年2月15日 映画レビュー(感想)/映画評論 『半世界』は、普通の人々の日常の生活をほのぼのと描きつつ、見えない広大な世界を感じさせる奥行のある映画である。阪本順治監督は、前々作『団地』(2015)で、驚きのクライマックスを用意して煙に巻き、前作『エルネスト』(20 […] 続きを読む
『ファースト・マン』映画レビュー 更新日:2019年2月8日 公開日:2019年2月7日 映画レビュー(感想)/映画評論 宇宙空間を旅する映画なら、いくらでもある。今は、CGでなんでも描くことができる時代だから、ダイナミックな映像もありふれている。壮大な空間でも、想像できる限り体感できる。 それに慣れっこになってしまった。それなのに、デイミ […] 続きを読む
『メリー・ポピンズ リターンズ』映画レビュー 更新日:2019年2月5日 公開日:2019年1月31日 ミュージカル映画レビュー(感想)/映画評論 55年の時を超えて『メリー・ポピンズ』が帰ってきた。リメイクではなく、完全な続編だ。場所はロンドン、時代は大恐慌。華やかでも浮き浮きした時代でもない。そういう時代にこそ、心がほんわかするような楽しいミュージカルが、似合っ […] 続きを読む
『家へ帰ろう』映画レビュー 更新日:2018年11月3日 公開日:2018年11月2日 スペイン映画映画レビュー(感想)/映画評論 映画『家へ帰ろう』レビュー 老いはつらいよ。子や孫とともに豊かな老後を送っているかに見えた主人公アブラハム(ミゲル・アンヘル・ソラ)は、すでに快適な居場所を失っていた。自宅は売り払われ、金は子どもたちに分配され、彼自身 […] 続きを読む
映画『アンダー・ザ・シルバーレイク』レビュー 更新日:2018年10月13日 公開日:2018年10月12日 映画レビュー(感想)/映画評論 たとえば、こんな事だろう。 政府が、「ケータイ料金は4割下げる余地がある」と言う。 国民は拍手喝采するが、これは選挙や消費税導入を前に、国民の支持を得たい政府の目くらまし。 こんな目くらましが、『アンダー・ザ・シルバーレ […] 続きを読む