『スパイダーマン』シリーズの新作、『スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム』が、衝撃的で圧倒的な作品として話題になっています。過去の最強ヴィランが再び集結。今までの『スパイダーマン』シリーズをすべて結びつける鍵とは。この作品をより楽しめるポイントをネタバレなしで解説してみました
『スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム』を楽しむポイントとは
ポイント その1 スパイダーマンが愛される理由とは
スパイダーマンは、頭はいいけれど、ごく普通の青年が、蜘蛛にまれたことで、思いがけずスーパーヒーローになってしまうところから始まります。学校生活、友人、恋愛模様など、悩みも身近。青春映画としても楽しめるところに人気の理由があるのです。
シリーズ最新の『スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム』のトム・ホランド演じるピーター・パーカーは、特にその要素が強く、愛する人たちに囲まれ、守られ、大事に育てられていますが、最新作ではその運命が大きく動きます。果たしてどうなるのかに注目。
ポイントその2 スパイダーマンシリーズ過去作ベストランキング
スパイダーマンシリーズは、今まで、人気度、評価度など、サム・ライミ監督、トビー・マグワイアがピーター・パーカーを演じる2002年から公開されたシリーズがベストと言われていました。
ところが、2018年の『スパイダーマン:スパイダーバース』の作品評価は驚くほど高く、アカデミー賞長編アニメーション、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞等、賞を総なめしました。
1位 スパイダーマン:スパイダーバース(2018)
・スパイダーマン:スパイダーバースを10倍楽しむための見逃せないポイントとは
2位 スパイダーマン2 (2004)
3位 スパイダーマン (2002)
4位 スパイダーマン:ホームカミング
・スパイダーマン:ホームカミング映画レビュー(2017)
5位 スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021)
6位 スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019)
7位 アメイジング・スパイダーマン(2012)
・アメイジング・スパイダーマン映画レビュー
・アメイジング・スパイダーマン2 映画レビュー
(参考 metcritcs)
残念ながら、アンドリュー・ガーフィルドがピーター・パーカーに扮する『アメイジング・スパイダーマン(2012)』シリーズは。6位以内に入れず。また、サム・ライミ版の『スパイダーマン3』はシリーズの黒歴史?トム・ホランド主演、ジョン・ワッツ 監督版のシリーズは、かなり支持されていますね。
スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホームの3つののまさか!
スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホームの3つのまさか! その1 スパイダーマン:スパイダーバースとの比較
作品として高く評価されている『スパイダーマン:スパイダーバース』は、スパイダーマンの多次元ユニバースがクロス。主人公のマイルズの世界のスパイダーマン/ピーター・パーカーに危機が訪れ、新たにスパイダーマンとなるマイルズとともに、別世界に存在するスパイダーマンが多数集結するストーリー。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、ドクター・ストレンジの魔術によって、時空間に隙間ができ、過去のスパイダーマンシリーズのヴィランが集結してしまいます。ストーリー的には似通っています。
もしかしたら、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を企画するときに、高い評価作の『スパイダーマン:スパイダーバース』を下敷きに考えたのか。それとも、最初から両作品は同時に企画されたのか。その辺りは現時点では、明らかになっていません。
ただ、『スパイダーマン:スパイダーバース』は完璧に近い作品ですが、もうちょっとを期待してしまったところや、物足りなさもありました。まず、アニメ作ということ。そして、だったらあの人たちも? と、妄想を掻き立ててくれたこと。
その、観客が必ず思い浮かべる想像を、知ってか知らずか叶えてくれているのが『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』なのです。狙っていたとしたら、凄いなと思います。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の3つのまさか! その2 続き物?
『アベンジャーズ』に参戦し、スパイダーマンの世界も大きく広がりました。大きなマーベル・ユニバースのスパイダー・バースが、入れ子のように入っているイメージ。
そして今回『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』で徐々に見えてきたのは、『スパイダーマン』シリーズそのものが、作品ごとに一つ一つの世界を作り上げながら、まさか、続き物だったのだろうか? と思わせてくれる点です。
広大な世界は、まるでスパイダーマンのスイングのようにめまいがするような気にさせてくれます。
今回さらにわかったのは、この作品が『ドクター・ストレンジ』、『ヴェノム』にもつながる可能性です。今後のピーター・パーカー/の活躍にも期待できそうです。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の3つのまさか! その3 戦いの目的
ヒーローが戦う理由は、多くの場合、はっきりしているし、わかりやすいです。破滅に瀕した世界を救うため、愛する人を守るため、正義を守るため。
ところが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でピーター・パーカー/が戦う理由は、少し観点が違うところに驚きがありました。今までこんな理由で戦うスーパーヒーローはいただろうか? いたかもしれませんか、あまり思い浮かびません。それだけ、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、新たな世界の認識に合わせ、アップデートしているのです。
スパイダーマン・ノー・ウェイ・ホーム
大ヒット公開中!
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・脚本:クリス・マッケナ、エリック・ソマーズ
・製作:ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル
・出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・ファヴロー、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ、アルフレッド・モリーナ
・日本語吹替版声優:榎木淳弥(スパイダーマン/ピーター・パーカー)、銀河万丈(ドック・オク/オットー・オクタビアス)、山路和弘(グリーン・ゴブリン/ノーマン・オズボーン)、中村獅童(エレクトロ/マックス・ディロン)、三上哲(ドクター・ストレンジ)、真壁かずみ(MJ)、ネッド(吉田ウーロン太)など