さきのアカデミー授賞式で作品、監督、主演女優賞など、
主要部門を独占したクロエ・ジャオ(ノマドランド)監督。
中国出身の彼女が、幼き頃の思い出を語った。
「日本のテレビアニメ、『幽☆遊☆白書』が好きだった。
とくに登場人物のひとり、蔵馬にドハマリした」
思いもよらないコメントにひっくり返った視聴者も多かったはず。
『幽☆遊☆白書』といえば、魔界での妖術合戦という記憶が強い。
多少オーバーな表現だが、
学園ドラマがいつの間にやら閻魔大王主催のような残酷大会に変貌した。
トーナメント戦で、目が飛び出る、首が吹っ飛ぶは序の口。
戦闘不能になって許しを嘆願する相手を容赦なく八つ裂きにする。
見せ場を詰めた次回予告に、子供たちの目にはまばたきは無かった。
クロエ・ジャオもファンだったかぁ〜。
PTAの面面がしかめっ面しそうなテレビアニメに国境はないのだね。
残忍すぎて、日本では現在未発売となっているゲームがあるんだって。
米国ミッドウェイゲームズ社の「モータルコンバット」が、それ。
『幽☆遊☆白書』よろしく、
瀕死状態の相手にとどめを刺して惨殺する過激な描写がウケて、
社会現象を巻き起こしたという。
タイトルの『Mortal Kombat』は、
本来では『Mortal Combat』が正しい綴りだが、
「C」を「K」(「KILL」の意)に意図的に差し替えて表記する本気さ。
ゲーム「モータルコンバット」人気に、映画界も黙ってはいない。
映画版『バイオハザード』シリーズを手掛けていた
ポール・W・S・アンダーソン監督によって、
1995年に映画『モータル・コンバット』が制作された。
が、子供でも鑑賞可能(PG-13)に仕上げたため、残虐なシーンは皆無に等しく、
ヒロイック要素が強い作品になっちゃった。
これでは『モータルコンバット』ファンから総スカンを食らって当然。
装いも新たに、1997年に続編が作られたが、
日本では劇場未公開に終わっている。
さぁ、2021年度版、新生(真正とも言える)『モータルコンバット』参上!
面目躍如となるのだろうか。
胸にドラゴンのあざを刻まれた、
自らの生い立ちを知らない総合格闘技選手のコール・ヤング。
彼はある日サブ・ゼロという最強の暗殺者に命を狙われる。
コールは家族の安全が脅かされることを懸念し、
仲間たちと共に地球の守護者であるライデンの寺院を訪れる。
そして太古より繰り広げられてきた
格闘トーナメント「モータルコンバット」のことと、
コールが魔界の敵たちと戦うために選ばれた戦士であることを知る。
当初の予定では、
新生『モータルコンバット』の米国公開は、2021年3月5日だった。
が、4月16日に変更され、ついに4月23日に公開となった。
コロナ収束の目玉の一本としての期待度はマックスである。
その本気度が予想を上回る集客を記録した。
日本では、約2ヶ月遅れの6月18日公開!
なお、レーティングは「R15+指定」となっている。
15歳未満は入場、ならびに鑑賞が禁止。
なるほど、映画の中身はゲーム並に残忍だ。
大人の皆さんでも心して鑑賞下さい。
『モータルコンバット』
6月18日(金)より、全国ロードショー
監督:サイモン・マッコイド
製作:ジェームズ・ワン(イェーイ!!)他
出演:ルイス・タン(コール・ヤング役)
ジェシカ・マクナミー(ソニア・ブレイド役)
ジョシュ・ローソン(カノウ役)
浅野忠信(ライデン役)
ジョー・タスリム(サブ・ゼロ役)
真田広之(スコーピオン役)
他
2021年 アメリカ映画
原題:MORTAL KOMBAT
上映時間:110 分/スコープサイズ/2D /IMAX 2D /
5.1ch リニア PCM+ドルビーサラウンド7.1(一部劇場にて)
字幕:松崎広幸
映倫区分:R15+
配給:ワーナー・ブラザース映画
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