『僕等がいた』前編・後編連続公開とホワイト・デーを記念して、スペシャルトークイベントが開催されました。出席したのは主演の二人、生田斗真さん、吉高由里子さん。試写会を見た400人以上の女子学生たちとの質疑応答が行われ、ここでしか聞けないシークレットな話が満載でした。

僕等がいた 前編・後編とは

(c)2012「僕等がいた」製作委員会 (c)2002小畑友紀/小学館2002年から月刊ベツコミにて連載中の小畑友紀の1000万部突破のベストセラーコミックを映画化。邦画初の前編・後編連続公開も話題に。

クラスの3分の2が好きになってしまう人気者矢野元晴役に、『ハナミズキ』などの生田斗真、一途に矢野を思い続け彼の幸せを願う高橋七美役に、『ロポジー』などの吉高由里子。共演に高岡蒼佑、本仮屋ユイカなど。監督に『ソラニン』の三木孝浩。

前編は、北海道・釧路を舞台に初恋を描いた”出会い編”、後編は東京を舞台に描く”運命編”。運命に翻弄されながら純愛を貫く二人のストーリーが描かれます。

特別なことをしていなくても、二人でいると素敵な時間に変わる

『僕等がいた』前編の特別試写会の後、主演の生田斗真さん、吉高由里子さんが登場すると、場内は歓声に包まれました。特に吉高さんには「可愛い!」との声援が。生田さんも吉高さんも女子大に来るのは初めてだったそうです。女子のパワーに圧倒されていました。

最初の質問は、「『僕等がいた』には、胸がキュンとするシーンがたくさんありますが、お二人が特に印象深いシーンはありますか」というもの。生田さんは、「矢野と高橋が付き合いだして、屋上でのデートのシーンがあります。

矢野が昼寝をしていて、隣で高橋がニヤニヤしていて、矢野がどうしたのと聞くと、なんか幸せだなあと思って、というシーンです。特別なことをしていない何でもない空間も、何でもない時間も、二人で過ごすと、ほんとうに素敵な時間に変わるというのはいいなあと思います」と答えていました。

僕等がいた スペシャルイベント 吉高由里子さん吉高さんは、「私はバスを二人で待っているシーン。もう一本、もう一本と遅らせて、結果一時間ぐらい経ってしまって、そろそろ帰ろうかというところで、それなら最後にもう一回チューをしようよ、というところが好きです」と答えていました。

「あの頃確かにに僕らはここにいた」というセリフがあって、釧路の高校時代が人生のターニングポイントになったと思うのですが、お二人にとって人生のターニングポイントは? と聞かれ、

生田さんは、「高校を卒業したときです。僕は大学に行ってないのですが、大学行ったら? 一緒に行こうよと言われたのですが、勉強が大変だなと思って、そこから仕事一本でやって来ました。そこがターニングポイントだったと思います。もうあとには引けないので、決意を持って裸一貫でやってきました」と力強く答えていました。

吉高さんは、「私は高校生になってからこの仕事を始めたので、その時ですかね。アルバイトも始めたし、普通の公立高校から通信制の高校に変わ理、環境の変化がありました。一気にいろいろな経験ができたので面白かったです。

アルバイト雑誌とかよく見て、バイトを探していました。ろいろなことを挑戦できた年で楽しかったです。怖いものがなかったです。やってみて失敗して怒られて、また立ち直ってみたいな。大学も行ってみたかったですね」

手の形を綺麗に見せるように気をつけた

ここで会場の女子大生から質問を受けることに。最初の質問は、「この映画の矢野と高橋はこの後、遠距離恋愛になると思うのですが、お二人は遠距離恋愛に耐えられますか?」というもの。

吉高さんは、「私は遠距離恋愛の経験はありませんが、私のお兄ちゃんは、初めて付き合ったと人と、遠距離恋愛にも耐えて結婚しました」と答え、会場の拍手を浴びていました。

(c)2012「僕等がいた」製作委員会 (c)2002小畑友紀/小学館生田さんは「僕も経験はありませんが、自分の周りには遠距離恋愛中の友達がいます。会えない時間が人を好きにさせるということもあると思いますし、距離は関係なく、二人がお互いをどれだけ想い合っているか、どこまで信じられるかですよね」

漫画原作なのですが、漫画の雰囲気を崩さないように気をつけたところがあったら教えて下さい」という質問に、生田さん「僕は漫画の原作を読ませていただいて、矢野の手の大きさに注目しました。教科書のページのめくり方とか、頬杖をつく手の形とかをなるべく綺麗に演じようと気をつけました。モテる男って手が大きいイメージが僕の中にあったので、手の動きに気をつけていました」と答えていました。

吉高さんは、「私は七海は柔らかいイメージや、おっとりしているけれど芯は強いイメージがあるので、自分の声のトーンより少し高めにトーンを設定しました。後に少し苦しくなったんですけど。後は、嫌味のないストレートな言い方をできるようにイメージしました」とのこと。

演じた人物との共通する部分は? との質問に、生田さんは「矢野は、過去に起きた出来事をずっと引きずっています。恋人を失ってしまったとか、あの時なぜ手をつかめなかったのか。ずっと引きずって大人になっていきますが、僕も学生時代に起きたことを引きずっているところがあって、僕の横に学生時代の僕がいるような感じです。そういう部分では矢野の近くに入れたのではないかと思います」と答えていました。

吉高さんは、「私は、七海がはしゃぐところが、吉高と似ているよねって共演者の方に言われました。あと、共同作業が好きですね。仕切るのは苦手なんですが、みんなで取り組んで結果をみんなで共感しあうという作業が好きです」と答えていました。

高校時代の恋愛エピソードとは

僕等がいたイベント 吉高由里子さん次の質問は、「お二方が演じるときに苦手な物がでてきたらどうしますか?」というもの。生田斗真さんは、「食べ物とかですよね。でも食べると思います。それが俳優」といって拍手を得て恥ずかしがっていました。「高所恐怖症の俳優もいますし、それでも役とかだったら平気だったりするんじゃないですか」とさらに付け加えていました。吉高さんは、「私は耐えられないです。虫が嫌いで、虫とかいたら、セリフを言いながら避けますね」。

「この映画は純愛を描いていると思いますが、どんな恋愛をしてみたいですか?」という質問に、生田さんは、「『僕等がいた』で描かれたような、七海と矢野が過ごした時間みたいのもいいなあって思いますが、優しい時間が過ごせたらいいなあって思います。デートも、高級なイタリアンとかフレンチを食べに行くより、部屋で昼までゆっくりしていて、腹が減ったからラーメンでも食いに行くかとか、そういうのがいいなって思います」

吉高さんは、「私も、なんにもしていないのに、ああなんかほっこり幸せだなっていう環境が幸せだなって思います。私は食べに行くのも、お酒を飲みに行くのも好きですし、一緒にゲームしたりしてコミュニケーションを取れる人だったらいいなあって思います」

「前編の設定が高校時代ということで、お二人の高校時代の恋愛エピソードを聞かせてください」という質問に、生田さんは、「高校時代、僕は、先輩が好きでした。誕生日だったか、バレンタインだったか、プレゼントを買ってその人の家まで行こうと思ったんです。

その彼女の家に行こうと、電車の改札を出たところで、電話がかかってきました。どうしたの?って聞いたら、今彼氏と一緒にいると言ってて、えーっ?彼氏いるんだって思って、そのプレゼントをスッと捨てて帰って来ました」と答えて、会場からはため息が。

吉高さんは、「わたしは、おんなじ学校の人と付き合ったことがなくて、一度試みたんです。好きでーすって言って、何日か後にその人から呼び出されて、その日がちょうど私の誕生日だったんですよ。心躍るってなって、そうしたら、友達にしか見られないと言われて、あーっとなって、その日の夕日がすごく綺麗に見えました」と答えていました。

「振られっぱなしの僕等がいた」と吉高さんが言うと、会場は大爆笑。吉高さんは、さらに、「私は左利きなので、もし今高校に行っていて、授業を受けていたら、左の手でノートを書いて、隣に好きな男の子を座らせて、こっちの手で机の下で手を握り合いながら、授業を受けてみたい」といって、会場に歓声がわきました。

最後に、お二人とも「今日は元気をもらって、明日からまた仕事頑張れそうです」と話していました。『僕等がいた 前編』は、2012年3月17日(土)より公開中。僕等がいた 後編』は、4月21日(土)全国東宝系にて連続ロードショーです。

『僕等がいた』
■監督:三木孝浩  出演:生田斗真、吉高由里子 
高岡蒼佑、本仮屋ユイカ、小松彩夏、柄本佑/比嘉愛未/須藤理彩、麻生祐未
■主題歌:Mr.Children 前篇「祈り ~涙の軌道」、後篇「pieces」(トイズファクトリー)
『僕等がいた』(前篇)3月17日(土) (後篇)4月21日(土)2部作連続全国ロードショー ■配給:東宝/アスミック・エース
公式サイトhttp://bokura-movie.com/index.html

(取材・文 オライカート昌子)