『潜水艦クルスクの生存者たち』解説・あらすじ

『潜水艦クルスクの生存者たち』とは

『潜水艦クルスクの生存者たち』は、2000年に実際に起きたロシアでの原子力潜水艦事故を映画化している。監督は『偽りなき者』でアカデミー賞国際長編映画賞ノミネート、『アナザーラウンド』で同賞をを受賞したデンマーク出身のトマス・ヴィンターベア。

主人公の司令官ミハイルには、マティアス・スーナールツ。ベルギー出身、1977年生まれ。2011年のアカデミー賞外国語賞にノミネートされた衝撃作『闇を生きる男』で頭角を現し、2012年の『君と歩く世界』でマリオン・コティヤールの相手役として200人の中から選ばれ、以降世界に進出。

妻ターニャ役には、レア・せドゥ。英艦隊の准将デイビッドには、『英国王のスピーチ』のコリン・ファース。

スウェーデン版『ミレニアム』シリーズで、ミカエル・ブルムクヴィスト役を演じ、『ジョン・ウィック(2014)』、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2014)』、『ハンターキラー 潜航せよ(2018)』にも出演していたスウェーデンの名優、ミカエル・ニクヴィストの最後の出演作となった。

潜水艦クルスクとは
ソヴィエト社会主義共和国連邦崩壊後初めて完成した艦艇の一隻。ロシア海軍北方艦隊に配備されたが、2000年8月12日にバレンツ海で事故により沈没し全乗員の生命とともに失われた。艦名は、史上最大の戦車戦である1943年のクルスクの戦いの舞台となったロシアの都市クルスクから名づけられた。

1992年に建造され。1994年に進水。12月に就役。運用は5年間で、1つの任務しか完遂できなかった。その任務とは、1999年夏の間、コソボ紛争に反応するアメリカ合衆国第6艦隊の監視のため地中海に6ヶ月にわたり配備されるというもの。任務が1つしかなかった原因は、燃料のための資金不足だった。その結果、クルスクの乗員の多くは経験が不足していた。

『潜水艦クルスクの生存者たち』あらすじ

乗艦員118名を乗せ軍事演習へと向かった原子力潜水艦クルスクだったが、演習中に艦内の魚雷が突然爆発し、多数の犠牲者を出すとともに艦に致命的な損傷をもたらしてしまう。クルスクが海底へと沈む中、わずかに生き残った23名の生存者たちは、徐々に浸水していく船尾で救助を待つことに。そんな中、クルスクの事故を察知した英国の海軍准将デイビッドは、ロシア政府に救助の支援を申し出る。一方、ターニャをはじめ乗艦員の家族たちは、政府の言動に不信感を募らせていくのだったが…。

潜水艦クルスクの生存者たち
(C)2018 EUROPACORP
2018年製作/117分/G/ルクセンブルク
原題:Kursk
配給:キノシネマ