ワイルド・スピード第5弾は、骨太アクションとチームプレーが融合した豪華必見作
「最近、めちゃくちゃ爽快な気分にさせてくれるアクション大作が少ない」と、思っていなかっただろうか。かつては『ダイ・ハード』シリーズや、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の数々のアクション大作が、定期的に公開され、ハリウッドといえばアクションというイメージがあったはずだ。
それが、大作といえばアメコミ原作映画ばかり、3Dだったり、子供向けのCGアニメだったり、純粋なアクション映画が、ボックスオフィスをにぎやわせることもすっかり少なくなってしまっていた。
ところが、伏兵がいたのだ。2001年公開の一作目の『ワイルド・スピード』は低予算の小粒なカーレース映画としてひっそり始動。それがサプライズヒット。シリーズは五作目の『ワイルド・スピード MEGA MAX』にして興行収入2億ドル超の大ヒット。ハリウッドの看板アクションとして立場を堂々と確立したと言えるだろう。
内容も抜群に面白い。冒頭はお決まりの壮絶カーアクション。それが次第にひねりの効いたチーム犯罪映画と趣を変え、さらにダイナミックなアクション超大作と変転していく。もはやカーアクションのみならず、『インセプション』や『タ・タウン』、『オーシャンズ11』シリーズのようなHeist / Caper(犯罪チーム映画)としても満足度が高い。男同士の友情ストーリーも熱い。要するに、ファンが長らく待ち望んでいた映画だと思う。
このシリーズでトップスターの座を獲得したヴィン・ディーゼルを初め、このシリーズ以外ではちょっと影の薄いポール・ウォーカー、ジョーダナ・ブリュースターなど、おなじみの面々が出演。今回はアクションスターとして成長著しい”ザ・ロック”ことドウェイン・ジョンソンも登場、作品を引き締めている。最後に”あの人”も登場するので、最後まで席は立つことにないように。
(オライカート昌子)
ワイルド・スピード MEGA MAX
2011年 アメリカ映画/130分/監督:ジャスティン・リン/出演:ヴィン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ジョーダナ・ブリュースター、ドウェイン・ジョンソン、タイリース・ギブソン、リュダクリスほか、/配給 東宝東和
2011年10月1日(土)全国ロードショー
オフィシャルサイト http://mega-max.jp/