デンジャラス・ラン ポスター
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映画『デンジャラス・ラン』には派手さはないが、先行きが読めないワクワク感と渋い重厚感が一体となった面白さがある。出演しているのは、堂々とした存在感が頼もしいデンゼル・ワシントンと若手人気俳優の一人ライアン・レイノルズ。

デンゼル・ワシントンが演じているのは、人生の荒波はあらかた体験したような熟年男、凶悪犯トビン・フロスト。ライアン・レイノルズは、仕事が自分に何を求めているかも不確かな、新米CIA職員マットを演じている。

CIAエージェントでも下っ端のマットの仕事は、お客のこないゲストハウスの店番さながらの、南アフリカの隠れ家、セーフハウスの管理だ。ほぼ何も起きない毎日に退屈仕切っていたところに突然、凶悪犯トビン・フロストが連行されてくる。さらに悪夢のような出来事が畳み掛ける。セーフハウスが襲撃にあい、マットが一人でフロストを安全な場所へ移さなくてはならなくなってしまう。

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その後の逃避行で描かれるアクションとサスペンス的盛り上がりが、この映画の一番のみどころだ。年配の男と若い男の二人組が、時に共闘し時に裏切り合うというのは今までの映画でもよくあるパターン。

円熟の境地に至ったトップスターと売出中の若手の両方を見ることができるわけだから、見る側にとってもお得感がある。長編映画第2作目のダニエル・エスピノーサ監督のいかにもスウェーデン的な荒涼感あふれる映像も個性的。 (オライカート昌子)

デンジャラス・ラン
9月7日(金)TOHOシネマズ 有楽座ほか全国ロードショー
公式サイト http://d-run.jp/