
『ウィキッド ふたりの魔女』解説・あらすじ
ウィキッド ふたりの魔女とは
『ウィキッド ふたりの魔女』は、大ヒットミュージカルの映画化。ミュージカル『ウィキッド』は、初演から20年以上全世界で公演された人気作。
『ウィキッド』の原作は、グレゴリー・マグワイアの2003年の小説。ライマン・フランク・ボームの1900年の小説『オズの魔法使い』を二人の魔女の視点から再解釈している。
『ウィキッド ふたりの魔女』の監督ジョン・M・チュウとは
1979年アメリカ合衆国カリフォルニア州パロアルトに生まれ、2008年、『ステップ・アップ2:ザ・ストリート』にて長編映画監督デビュー。
主な作品に
『G.I.ジョー バック2リベンジ』
『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』
『クレイジー・リッチ!』
『イン・ザ・ハイツ』などがある
『ウィキッド ふたりの魔女』主なキャスト・登場人物
シンシア・エリヴォ
(エルファバ)強大な魔力と生まれつきの緑色の肌を持ち、魔力を持つ。
アリアナ・グランデ
(グリンダ)美しいシズ大学の人気者。
ジョナサン・ベイリー
(フィエロ)ハンサムなウィンキーの王子で、学校でエルファバやグリンダと出会う
マリッサ・ボーディ
(ネッサローズ)エルファバの妹。生まれつき足が不自由で車椅子生活。
イーサン・スレイター
(ボック)グリンダに恋するマンチキン。ネッサローズが想いをよせる。
ピーター・ディンクレイジ(声)
(ディラモンド教授)話すヤギの歴史教授
ミシェル・ヨー
(マダム・モリブル)シズ大学の魔法学部長
ジェフ・ゴールドブラム
(オズの魔法使い)
ウィキッド ふたりの魔女 あらすじ
シズ大学は、魔法と幻想の国のオズにある。シズ大学に入学する妹ネッサローズの世話のためについていったエルファバは、魔法の力のおかげで、魔法学教授のマダム・モリブルの目に留まった。その場で入学を許可されることになった。ルームメイトになったのは、グリンダ。美しく人気者のグリンダと、最初は気が合わなかった。やがて二人は、やがて理解しあい、強い友情が芽生えることになる。そのころ、話す動物たちに対して陰謀が起きていた。
ウィキッド ふたりの魔女 注目ポイント
『ウィキッド ふたりの魔女』の華麗な楽曲
「Defying Gravity」
第97回アカデミー賞オープニングでシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデがデュエットでお披露目。『ウィキッド ふたりの魔女』映画内では、一番盛り上がるシーン
「Popular」
アリアナ・グランデがキュートに歌い踊るシーン
「Dancing Through Life」
ジョナサン・ベイリー(フィエロ)がメインの楽曲
アカデミー賞を受賞した美術・衣装デザイン
一万本のチューリップを実際に植えて、そこからマンチキンの集落と地続きにしたセットは壮観。シズ大学の図書館の重力を無視した個性的な世界観も、今できる映画の世界の最高峰とも言えるもの。さらに電車から始まってオズの国の世界など、見どころ満載です。
衣装は、グリンダのキュートでオシャレなファッション、エルファバの感情の変化に伴う服装の変化なども見どころ。
『ウィキッド ふたりの魔女』映画レビュー
ミュージカルが魔法の時間を与えてくれるとしたら、『ウィキッド ふたりの魔女』は効果抜群だ。
欧米映画が縮小気味のこの時代、大型映画も華やかな映画も、少なくなりつつあるけれど、まだまだこれだけのことができるんだということを見せつけてくれる。満腹感を与えてくれることに驚きを感じた。
オズの世界は、知らない人がいないコンテンツ。やるならとことんやらなければ、知名度に負けてしまう。そこをミュージカルファンであり、ミュージカル版の『ウィキッド』の大ファンだったジョン・M・チュウ監督がやってのけた。キャスト、舞台美術、世界観、全てがパーフェクトな輝きを持った映画だ。
最初から最後まで唖然とするほどのクオリティで、細かなところまで喜びを与えてくれるだけでなく、細かいところほど本気のエネルギーが伝わってくる。
唯一の欠点と言えば、『ウィキッド ふたりの魔女』は、二部作の一本目であり、完結しないところだけれど、むしろそれが次の楽しみにつながっている。一本目の終わり方も自然だ。
ミュージカル的魔法の時間という意味以上に、『ウィキッド ふたりの魔女』は、感情を掻き立ててくれる力が強い。違いが大きすぎて仲良くなれなかったエルファバとグリンダが、お互いを認め受け入れ友情を結ぶ過程に心が熱くなる。登場人物一人一人の心の描写に無理がない。自然に伝わってくるスムーズさが心地よい。
ウィキッド ふたりの魔女
3月7日(金)より、全国ロードショー!
©Universal Studios. All Rights Reserved.
配給:東宝東和
出演:シンシア・エリヴォ、アリアナ・グランデ、ジョナサン・ベイリー、イーサン・スレイター、ボーウェン・ヤン、ピーター・ディンクレイジwithミシェル・ヨーandジェフ・ゴールドブラム
監督:ジョン・M・チュウ(『クレイジー・リッチ!』『イン・ザ・ハイツ』)製作:マーク・プラット(『ラ・ラ・ランド』『リトル・マーメイド』)、デイヴィッド・ストーン(「ウィキッド」)脚本:ウィニー・ホルツマン原作:ミュージカル劇「ウィキッド」/作詞・作曲:スティーヴン・シュワルツ、脚本:ウィニー・ホルツマン