『レディ・バード』映画レビュー 公開日:2018年5月31日 映画レビュー(感想)/映画評論 『レディ・バード』のもうひとつのストーリーが、ラストでゆっくり立ち上がる 『レディ・バード』で描かれるのは、ごく当たり前の青春だ。時に痛みに押しつぶされそうになり、小さな「いいこと」に心を躍らせる。不安定さと自分であろう […] 続きを読む
『ロープ 戦場の生命線』映画レビュー 公開日:2018年2月2日 映画レビュー(感想)/映画評論 奇妙な図のすきまに出演者の名が出るタイトルバックに、おや?と思ったら、むんずとばかりに物語世界に連れ込まれる。この強引さがいい。語る内容に自信があるのだ。「バルカン半島のどこか」と表記される紛争地域が舞台。人々の生活を […] 続きを読む
『ノクターナル・アニマルズ』映画レビュー 更新日:2024年5月18日 公開日:2017年11月4日 映画レビュー(感想)/映画評論 著名なファッション・デザイナー、トム・フォード監督の『シングルマン』に続く二作目映画が『ノクターナル・アニマルズ』だ。監督だけでなく脚本も手がけている。 ふくよかな女性たちが全裸で踊るインパクトのあるオープニングから、静 […] 続きを読む
『マイティ・ソー バトルロイヤル』映画レビュー 更新日:2017年11月3日 公開日:2017年11月2日 映画レビュー(感想)/映画評論 『アベンジャーズ』の中でも『マイティ・ソー』シリーズは、重々しいイメージがあった。古代神話を元にしているし、一作目のケネス・ブラナー監督のシェークスピア的感覚が決定的だった。 『アイアンマン』が主役の個性が光るシニカルモ […] 続きを読む
『先生!、、、好きになってもいいですか?』映画レビュー 公開日:2017年10月27日 映画レビュー(感想)/映画評論 このタイトルを見てひるまない大人はそう多くないだろう。そもそも“先生”という言葉は、昔からからかいや追従として使われるし、そうでなくてもいまどき、男性教師と女子高生のプラトニック・ラブだなんて、甘ったるいキャンディを口 […] 続きを読む
『散歩する侵略者』映画レビュー 更新日:2017年10月19日 公開日:2017年10月1日 SF映画レビュー(感想)/映画評論 黒沢清監督が懐かしい匂いを携えて帰ってきた。しかもその匂いはやさしい。 “易しい”うえに“優しい”。こういう印象を与えることを成熟と呼ぶのではないかと言うと作り手は嫌がるかもしれないが、そういうものではないか。 “易し […] 続きを読む
『スクランブル』映画レビュー 公開日:2017年9月21日 映画レビュー(感想)/映画評論 5、6年前のことかな。 「ネタバレは映画鑑賞の楽しみを奪うもの」と思われているけど、それは全く逆で、「むしろ楽しみを助長させるもの」だという研究結果が発表されたっけ。 出処は海の向こう、カリフォルニア州立大学の心理部のみ […] 続きを読む
『ダンケルク』映画レビュー 公開日:2017年9月19日 映画レビュー(感想)/映画評論 空にチラシがたくさん舞っている。ひとりの兵士の目前で仲間がどんどん銃撃される。観客はあっという間にそこに連れ去られ、そこがとんでもない戦場だということを肌で知る。「フランスの港ダンケルクにおける史上最大の救出作戦」とい […] 続きを読む
『エイリアン:コヴェナント』映画レビュー 公開日:2017年9月16日 SF映画レビュー(感想)/映画評論 宇宙船の船内をリアルに描く映画が増えてきた。今年だけでも、ジェニファー・ローレンス、クリス・ブラッド主演の『パッセンジャー』(2016)やジェイク・ギレンホール主演の『ライフ』(2017)などがある。 危険と隣り合わせで […] 続きを読む
『ワンダーウーマン』映画レビュー 更新日:2020年12月19日 公開日:2017年8月25日 映画レビュー(感想)/映画評論 わたしたちはみんな過去を背負って生きている。現在に集中しているから、過去になんかこだわらない、という強い人もいるけれど、ほんの一握りだろう。意識しないことぐらいはできるとしても、消すことはできない過去。だとしたら、大事に […] 続きを読む