(C)2013 RUSH FILMS LIMITED/EGOLITOSSELL FILM AND ACTION IMAGE.ALL RIGHTS RESERVED.
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『ラッシュ/プライドと友情』のロン・ハワード監督、ジェームズ・ハント役のリアム・ヘムズワース、ニキ・ラウダ役のダニエル・ブリュールの3人が来日。会見を行いました。その模様をレポートします。

・『ラッシュ/プライドと友情』映画レビュー

1976年のジェームズ・ハントとニキ・ラウダを映像の中で生き返らせたかった

ロン・ハワード監督は、『ラッシュ/プライドと友情』の製作の経緯について、「ジェームズ・ハント、ニキ・ラウダという二人の魅力的なキャラクターと、フォーミュラワンの迫力ある舞台を一緒に描くことができるということに惹かれました。二人のキャラクターは、魅惑的であり、楽しませてくれます。また、フォーミュラワンの世界は感情的で迫力があり、緊張に満ちています。

当時のF1の世界を再現できるという、監督としてもエキサイティングでチャレンジな経験でした。ニキ・ラウダとジェームズ・ハントの当時の姿を映像の中で生き返らせたい思いがありました」と語りました。

まだ記憶に残っている実在の人物を演じるに際し、何を意識しましかと聞かれ、クリスさんは「僕たち二人とも、同じ理由でこのキャラクターたちに恋をしました。彼らは本当に正直なのです。これが、俺たちなんだ、誰がなんと言おうと、これが俺たちだという正直さ。

尊敬すべき資質だと思いました。監督が言っていたように、レース上でもレース外でも、なにをしでかすかわからない、とても面白いキャラクターだと思いました」と答えました。

ダニエルさんは、「僕が演じたニキ・ラウダさんには、実際にお会いしてお話を聞くことができた点で、クリスよりアドバンテージがありました。ニキ・ラウダさんによると『ラッシュ/プライドと友情』の脚本は、1976年当時のF1の世界で80%本当に起きたことを描いているとのことでした。

彼の人生はとても羨ましく感じました。事故を乗り越え、ここまでやってきた、そういう偉大な人に出会ったのは初めてでした。インスパイアされたし、一生僕を鼓舞してくれると思います。またそういう人物になり切れて二ヶ月、その人物として生きることができ、当時を再現できたということは貴重な経験でした」と答えていました。

英雄の崇高さと人間味のあるストーリー

LIZLISA 008演じている二人との共通点はありましたがという質問には、クリスさんは「ダニエルに会った段階では、ニキ・ラウダについて知りませんでした、その後リサーチしましたが、あらゆる点で、ダニエルとニキ・ラウダさんは全く違うのです。

全然違う人なのに、ニキになってしまうという変容ぶりにびっくりしました。アクセントだったり、身振り手振りも。毎日感心して、ダニエルのスキルを学ぼうとしました。僕と彼は最高の関係を築けたと思います」と答えていました。

ダニエルは「クリスとジェームズ・ハントの共通点は、女性にモテること。僕の男のエゴが傷つくぐらいにモテていました。僕の役はカツラをつけ、ネズミと呼ばれます。彼は役はレーサーのつなぎを着て歩くだけで、女性が失神するほどです」

監督は「本読みの段階から素晴らしく、私の選択は正しかったと思わせてくれました。私は映画を作るとき、観客を驚かせたいと思うとともに、自分自身も驚かせるような、思っても見なかったような映画を作りたいと願い、物語とともに成長していきたい、いわばクリエイティブアドベンチャーを体験したいと思っています。

今回の映画の最大のサプライズは、撮影が進み二人の演技が深まるに連れ、今まで気づいていなかった面をこの映画に与えてくれたことでした。この映画は、私が思い描いていたよりずっと、人間味のあるストーリーだということです。ニキ・ラウドとジェームズ・ハントは、決してパーフェクトな人間ではありませんが、英雄の崇高さを持っているのです」と語っていました。

雨が降る度に富士スピードウェイのシーンを撮影

LIZLISA 010富士スピードウェイについて、監督は「富士スピードウェイのシーンはもっとも好きなシーンだった。あそこで丸年に行われたレースは、伝説的で神話的であり、描くのには、最大のチャレンジが必要だった。レースの結果には感情の起伏もあった。

あのシーンにういては、脚本の段階や撮影中にも重点的に考えていて、工夫が必要だった。とてもパワフルなシーンになったと思う。

撮影はほとんどイギリスで行っていたのだが、どのシーンを撮っていても、雨が降るたびに、富士のシーンに場面を変えて撮ることにしていた。イギリスは雨がよく降るので、時間をたくさん割くことができたよ。雨が降ると、みんなに「今から日本へ行くよ」といって、富士スピードウェイのシーンを撮るんだからね。

アポロ13号を撮ったときもそうだったが、観客が結果を知っていたとしても、ストーリーに深く入り込んで、ドキドキはらはらしてほしいと思って撮っている」と答えてました。

エフワンの最大の魅力について聞かれ、ダニエルは「僕はいいレーサーにはなれないと思った。走ってはみたのですが。使った車はとても値段が高いので、僕ら俳優のことより、みんな車に何か起きたら大変だと、車の方を気にしていました。F1ドライバーについては、とても細かい技術と集中力が必要な仕事だと思う」と答えていました。

僕はフォーミュラワンのことは知らなかったのですが、撮影には入る前に、4、5週間、レーサー役のためのブートキャンプに参加しました。レプリカのレースカーに乗ったりもしましたが、ものすごい経験で、とんでもない世界をちょっとだけ体験しました。

とんでもない技量がモノをいう世界なのだと知りました。身体のコンビネーションを始め、細かいところまで正確に捉えなくてはならないのです。戦闘パイロットに近いような生か死かの世界なのだと感じました。そういう世界を垣間見れたのは特別な経験でした」と答えていました。

会見ではその後に、スペシャルゲストの清原和博さんが登場。日本流、男のヒット祈願として祝い酒がプレゼントされ、鏡開きも行われました。

『ラッシュ/プライドと友情』は、2月1日(土)、2月2日(日)に先行上映、2月7日(金)よりロードショー公開となります。

ラッシュ/プライドと友情
2013年 アメリカ映画/ドラマ・アクション/123分/原題:Rush/監督:ロン・ハワード/出演・キャスト:リアム・ヘムズワース(ジェームズ・ハント)、ダニエル・ブリュール(ニキ・ラウダ)、オリヴィア・ワイルド、アレクサンドラ・マリア・ララほか/配給:ギャガ
2014年2月7日(金) TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開
『ラッシュ/プライドと友情』公式サイト http://rush.gaga.ne.jp/