『ザ・フラッシュ』、衝撃のラスト

コメディ感覚で見た。

しょっぱなからジム・キャリー『マスク』のポーズで決めるフラッシュ。

最初の任務はビルから落下してくる赤ちゃんたちを助ける場面だ。

まるでニンテンドーのアナログ・ゲーム感覚で事なきを得る。

たやすく時空を超えられるスーパー脚力のおかげだ。


全速力で駆け回ると、いつしか時空を飛び越え、過去になっている。

だから、マイケル・キートン扮する初代バットマンが現れても

それほど驚きゃしない。

笑いを通り越して、もはやウキウキとしてくる。

なんたってティム・バートン監督デザインのバットマン・カーが

拝めるのだから。

そのフォルムが良い。


アーティスト、バートンのセンスが一瞬にして画面を引き締める。

なるほどこれがマルチバース映画の効果か。

たまには良い部分もあるじゃないか。

これまでマルチバース映画は苦手だった。

ごちゃごちゃとした画作りで、なんでもありのご都合主義。

マルチバースを長年毛嫌いしてきたが、

そのむかし、スーパーマンに倒された

クリプトン星のゾッド将軍まで現れるとニヤリ顔が止まらない。


落ち着け、これは

コメディ・マルチバース映画だからねと自分に云い聞かせる。

ゾッド将軍演じる個性派の贔屓俳優、マイケル・シャノンが

眉間に皺寄せて大立ち回りする姿もコメディ映画ならではの珍事だ。

こんな映画、誰が作った?

監督は『IT /イット』2部作を大ヒットに導いた

アルゼンチン生まれの鬼才アンディ・ムスキエティ監督。

製作はアンディ監督のお姉さん、バーバラ・ムスキエティが務める。

これもコメディだね。


キャストに目を向けるとCBSの長寿ソープオペラ

『The Young and the Restless』に出演していた可愛らしい女の子

サッシャ・カジェがスーパーガールに扮してパンチラ・シーンを魅せる。

ベン・アフレック扮するバットマンも登場するからお見逃しなきよう。

注目はなんたってフラッシュを演じながらも、

実生活であれこれヤンチャ事件を起こし

映画『ザ・フラッシュ』の公開を不安視させたエズラ・ミラー君だろう。

物語では、時空を飛び越えて18歳の自分自身とも遭遇してしまうのだから

文字どおり不安も2倍に跳ね上がる。

実生活で言うなら問題児ふたりが物語の核だからね。

大丈夫なのか?

ご安心ください、(パンツ)履いてますよ、じゃなくて

アカデミー作品賞の『エブエブ』も驚くほどの

コメディ・マルチバース・ムービーですから。

毒舌人気小説家スティーブン・キングも

「ヒーロー映画に興味はないが、この映画は特別だ。

心温まり、ユーモアに溢れ、興奮が止まらない!

気にいった!」と太鼓判を押している。

ヒーロー映画を知り尽くすジェームズ・ガン監督も

「信じられないくらい最高!」と語り、

あのトム・クルーズまでも

「映画に求められる全てが詰まった、

いま私たちが必要としている作品だ」と手放しで大絶賛している。

ただ、ロバート・ゼメキスとスピルバーグは激怒しているだろうな。

こんな時空超越映画が許されるなら、

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は成立しなくなるからね。

さて、このレビューにもオチがある。

ワタシが見た5月30日時点での『ザ・フラッシュ』は未完成だったのだ。

ラストが突然切れて終わっていたからね。笑

だから真の物語のラストが分からない。

どんなラストが待ち構えているのか、これから劇場に見に行く。

ね、これってマジでコメディでしょ。

(武茂孝志)

『ザ・フラッシュ』

6月16日(金)世界同時公開

吹替版同時上映 4D/Dolby Cinema(R)/IMAX(R) (一部劇場を除く)

IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation.

宣伝:アンリミテッド

配給:ワーナー・ブラザース映画

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