『LUCY/ルーシー』映画レビュー 更新日:2014年8月28日 公開日:2014年8月22日 映画レビュー(感想)/映画評論 いつのころからか、人間は脳を10パーセントしか使っていないという、ひどく気をそそる説が巷間に流れている。これは俗説だそうだが、さすがというべきか、リュック・ベッソンは堂々とその説にのっとって一本作り上げた。スカーレット […] 続きを読む
『喰女-クイメ-』映画レビュー 公開日:2014年8月12日 映画レビュー(感想)/映画評論 人の髪や爪は、身体の一部でいるうちは美しさの象徴にすらなるのに、いったん身体から離れてしまうとなぜか気味悪いものに変わる。身体が欠け続けていく心象に結びつくからだろうか。身体から流れ出た大量の血液となると、死そのもの […] 続きを読む
『トランセンデンス』映画レビュー 公開日:2014年7月2日 映画レビュー(感想)/映画評論 いったん科学技術に頼ってしまったからには、リスクを承知で前進し続けるしかない。わたしはかなりアナクロな人間だが、世の中はそういうものだと思う。第一、人間には好奇心というものが備わっているので、もしコンピュータに人間の脳 […] 続きを読む
『白ゆき姫殺人事件』映画レビュー 公開日:2014年2月28日 映画レビュー(感想)/映画評論 金棒引き(かなぼうびき)という言葉をご存じだろうか。金棒を持って夜警や警護をすること、する人の意味のほかに、噂をおおげさにふれ回る人という意味があり、いまはこの使いかたが主流だろう。この映画の冒頭から画面にちらばるイン […] 続きを読む
ジャンゴ 繋がれざる者 レビュー 更新日:2023年8月20日 公開日:2013年2月28日 アクション映画レビュー(感想)/映画評論 タランティーノ監督は、観客を別世界へと誘う手腕を、ますます洗練させているようだ。大胆に、そして手際よく。 前作の『イングロリアス・バスターズ』は第二次大戦が舞台。今回の、ジャンゴ 繋がれざる者が繰り広げられるのは、アメリ […] 続きを読む
横道世之介 映画レビュー 公開日:2013年2月27日 映画レビュー(感想)/映画評論邦画青春 かつて『おにいちゃんのハナビ』(2010)の高良健吾について「作品ごとに常に初々しい」と書いた。これは映画評論家・野村正昭氏が、名優・大杉漣を評した発言のいただきである。非常に共感を覚えたので、これはという俳優には使 […] 続きを読む
『世界にひとつのプレイブック』レビュー 公開日:2013年2月23日 映画レビュー(感想)/映画評論 ブラッドリー・クーパー演じる主人公のパットは、ある事件を起こしたことから、家も妻も仕事も失い、精神病院に入院してしまう。実際にストーリーが動き出すのは、母親が迎えに来て退院し、実家に戻るところから。 パットが、懸命に最悪 […] 続きを読む
『アウトロー』レビュー その2 公開日:2013年2月2日 映画レビュー(感想)/映画評論 見終えてすぐに、トム・クルーズもいずれ『エクスペンダブルズ』の一員になるのだろうかとはるかな未来を思った。これはもちろん褒め言葉だ。中野豊氏がご紹介くださったように、ジャック・リーチャーは余計なものを何も持たない流れ者 […] 続きを読む
『しあわせカモン』レビュー 公開日:2013年1月26日 映画レビュー(感想)/映画評論 現在の日本映画界で最も注目すべき女優、鈴木砂羽の魅力が全開の主演作。といっても薬物依存症になった母親役だから、魅力全開と言っては語弊があるが、そうとしか言いようがないほど圧倒的にチャーミングである。本来なら、薬物によっ […] 続きを読む
『明日の空の向こうに』レビュー 公開日:2012年12月29日 映画レビュー(感想)/映画評論 少年たちは国境を越えて、どこへ向かおうというのか。彼らの幼い戯れのような逃避行は、今にも崩れ落ちそうな危ういバランスの上に成立している。 逃亡中の貨物列車の荷台で、ヴァーシャとリャパは温もりに満ちた部屋の中で赤ん坊をあや […] 続きを読む