エロくてブラックな『冷たい熱帯魚』(2011年)の、園子温監督が更に‘ヘンタイ’をむきだした奇作。
エリート女性の昼顔と夜の顔……。ジキル博士とハイド氏よろしく 実際に起こった東京は渋谷区円山町のマーダーケースに想を得た、エ猟奇的なハードコア!=水野美紀(『踊る大捜査線』など)までアソコがなんか変な感じになってしまった、子供には決して見せてはいけない悪質な笑いに満ちたボルノ映画。
◎かしまし娘
・殺人課のデカ 吉田和子(38才)の場合—水野美紀
ラブホで浮気相手とのセックス中、後輩の木村刑事から連絡が入ります。
渋谷区円山町の廃墟化したアパートで、マネキン人形と合体させられた大変死体が発見されたのです。壁には「城」と書かれた血文字が……。
・専業主婦、菊池いずみ(29才)の場合—神楽坂恵
ベストセラー小説家の貞淑な妻は、日中 暇をもてあましていたので、近くのスーパーマーケットのパートをはじめることにします。
「いらっしゃいませ、ソーセージはいかがですか?」と ぎこちなく声を出すのです。本人はまだ、自分がソーセージを欲しがっていることには気がついていません(笑)。
そんな時、モデルプロダクションの女からスカウトされます。
翌日、のこのこと出掛けた先は、AVの撮影現場でした……。
・昼は大学助教授 夜はチープなフッカー、尾崎美津子の場合(39才)—冨樫 真
名家のエリート才媛は、ド派手make“&”senseで夜の渋谷を闊歩します。勤めるデリバリー・ヘルス店「魔女っ子グラブ」では、あまりのヘンタイぶりに同業者はおののき、客は呆れかえります。
さてはて?この三人がどのように関わっていくのかは、観てのおたのしみですが、とんでも系に慣れていると思っていた筆者も唖然。
ユーモアもわかりますが、モーニング娘やしゃっちょうさんに、ウォウ ウォウ言っている日本の未来が……。
`渋´谷ψ、こわいからo秋z葉nにお買い物へ行ってきます。
オフィャルサイト:http://www.koi-tumi.com/index.html
(中野 豊)
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