『籠の中の乙女』、『ロブスター』、『哀れなるものたち』などで知られる
ヨルゴス・ランティモス監督による新作『ブゴニア』。
韓国映画『地球を守れ!』(2003年)のリメイクで
これまた予想通りの「ヘンタイ」映画である。
世界的に知られた製薬会社のカリスマ経営者ミシェル(エマ・ストーン)が、何者かに誘拐される。犯人は、ミシェルが地球を侵略する宇宙人だと固く信じる陰謀論者のテディ(ジェシー・プレモンス)と、彼を慕う従弟のドン。
ふたりは彼女を自宅の地下室に監禁し、地球から手を引くよう要求してくる。ミシェルは彼らの馬鹿げた要望を一蹴し、なんとか言いくるめようとするが、互いに一歩も引かない駆け引きは二転三転。やがて荒唐無稽な誘拐劇は予想外の方向へと転じていく。
『ブゴニア』は、陰謀論や誇大妄想、周囲から孤立する不安などに苛まれる人々で溢れるこの現代社会を、予想外の展開に満ちたスリリングな物語で表現している。
エマ・ストーンが髪を剃った丸坊主姿も披露し、陰謀論者に囚われたミシェル役を熱演。彼女を宇宙人だと信じてやまない誘拐犯2人組を『もう終わりにしよう。』のジェシー・プレモンスと、オーディションで抜てきされた新人エイダン・デルビスが演じる。
オリジナル映画『地球を守れ!』と見比べてみるのも一興だろう。
一興といえば、ヨルゴス・ランティモスほかの短編が収められた『ショート・パルス 5つの鼓動』(グッチーズ・フリースクール配給)が、3月6日(金)より新宿武蔵野館ほかにて公開される。世界各地から選りすぐられたこの企画は、短い上映時間(7〜21分)に込められた強烈な映像表現5本が観る者の感覚を揺さぶる刺激的なラインナップとなっている。
このヨルゴス・ランティモスほか、『関心領域』のジョナサン・グレイザー、『幸福なラザロ』のアリーチェ・ロルヴァケルと写真家・アーティストでも知られる『顔たち、ところどころ』のJRに加え、ロカルノ国際映画祭最優秀短編賞を受賞した新鋭・空音央が参加。国内外の最前線を走るフィルムメーカーたちの最新作が一堂に会する、見逃せないプログラムとなっている。
『ブゴニア』
2月13日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開
監督:ヨルゴス・ランティモス『女王陛下のお気に入り』『憐れみの3章』
脚本:ウィル・トレイシー『ザ・メニュー』
出演:エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』、ジェシー・プレモンス『シビル・ウォー アメリカ最後の日』、エイダン・デルビス
原題:Bugonia/2025年/アイルランド・イギリス・カナダ・韓国・アメリカ/カラー/ビスタサイズ/118分/字幕翻訳:松浦美奈/PG12
配給:ギャガ ユニバーサル映画
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