
10月27日(月)~11月5日(水)に開催される第38回東京国際映画祭は
このほどナビゲーターを瀧内公美に決定し本格始動となった。
昨年の東京グランプリを受賞した『敵』に出演した瀧内は、
「進化を重ねる東京国際映画祭は、今年も新たな企画が
準備されております。ぜひ多くの皆さまにご参加いただき、
ともに映画の魅力を分かち合えれば幸いです」とコメント。
そして、今年度の黒澤明賞も次のとおり発表された。
李 相日(リ・サンイル)監督とクロエ・ジャオ監督!
李監督の歌舞伎を題材にした映画『国宝』が、
カンヌの監督週間で世界初上映され、日本でも高評価、
アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表に選出されたのは記憶に新しい。
クロエ監督は北京出身の脚本家、映画監督、編集者、プロデューサーで、
3作目の長編映画『ノマドランド』は、2020年ヴェネチア国際映画祭で
金獅子賞を受賞し、ゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞(BAFTA)、
全米監督協会賞(DGA)、全米製作者組合賞(PGA)など数々の賞を獲得。
さらにアカデミー賞では監督賞、主演女優賞、作品賞の3部門を受賞した
映画界最注目の女性監督である。
さらに映画祭の顔となるコンペティション部門の審査委員長が
カルロ・シャトリアンに決定。
カルロ氏は映画評論家としてエッセイや論文を多数発表しながら、
イタリア各地の映画祭でプログラマーを務め、2013年から2018年まで
ロカルノ国際映画祭、2020年から2024年にはベルリン国際映画祭の
アーティスティック・ディレクターを歴任した。
ベルリン国際映画祭の在任中にはそれまでの「男優賞」「女優賞」を廃止し、
性別の区別のない「最優秀主演俳優賞」「最優秀助演俳優賞」を新設。
この刷新は、映画界における多様性(ダイバーシティ)と
包括性(インクルージョン)をリードする動きとして
他の国際映画祭にも大きな影響を与えている。
また、過去には日本のアニメーションに関するプログラムの
キュレーターとして、書籍やレトロスペクティブ、
展覧会を企画したこともあり、東京国際映画祭にも何度も来日している
日本通でもある。
コンペティション部門ほか、気になる全上映作品の発表は、
10月1日(水)14時からだが、すでにファンの間ではその予想と期待が
渦巻いている。
黒澤明賞受賞のクロエ・ジャオ監督の最新作『Hamnet』の上映はあるのか。
さきのテルライド映画祭にて本年度最高レヴェルの賛辞に包まれた注目作だ。
アカデミー賞有力候補にあげられる『レンタル・ファミリー』。
オスカー俳優となったブレンダン・フレイザー主演。
東京在住の孤独で落ちぶれた俳優がレンタル会社に雇われ、
他人の人生の誰かの身代わりを演じることになる感動ドラマ。
Netflix12月配信の『ジェイ・ケリー』のスクリーン上映はあるのか。
ノア・バームバック監督作品に、ジョージ・クルーニーと
アダム・サンドラーが初顔合わせの大人の青春ストーリー。
東京国際映画祭に愛されるヨルゴス・ランティモス監督の『Bugonia』
(エマ・ストーン、ジェシー・プレモンス主演)はどうか。
そして日本公開日未定ながら今一番の話題作『Weapons』は果たして。
先が全く読めない異色ホラーとして各国大ヒット。
『ストリート・オブ・ファイヤー』マッコイファン期待の
エイミー・マディガン初オスカーとなりそうな作品らしい。
そして、
『ウィキッド 永遠の約束』こそ、映画祭のクロージングに相応しいのでは?
の声ぞくぞく。
東京国際映画祭! とにかく待ち遠しい!
<第38回東京国際映画祭>
開催期間:2025年10月27日(月)~11月5日(水)
会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区