ゴールデングローブ賞主要三部門ノミネートされ、「This is Me」で主題歌賞を受賞、本年度アカデミー賞でも主題歌賞にノミネートされ全世界興行収入も3億ドル以上稼いだミュージカル作品『グレイテスト・ショーマン』が公開されました。主演のヒュー・ジャックマンさんと、「This is Me」の歌声で世界を魅了したレティ・ルッツ役のキアラ・セトルさんが来日。記者会見を開きました。その様子をレポートします。

映画 グレイテスト・ショーマンとは

19世紀のアメリカ実在の興行師で、「地上でもっとも偉大なショーマン」とも呼ばれたP・T・バーナムの半生を豪華絢爛に描いたミュージカル。主演に『レ・ミゼラブル』でゴールデングローブ賞主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞し、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされたヒュー・ジャックマン。共演に、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムス、レベッカ・ファーガソンなど。監督は、新鋭マイケル・グレイシー。作詞・作曲は「ラ・ラ・ランド」のベンジ・パセック&ジャスティン・ポール。

映画 グレイテスト・ショーマン あらすじ

貧しい仕立て屋の家に生まれたフィニアスは、幼なじみの上流社会の令嬢チャリティに恋をしていた。なんとか結婚までこぎつけ、チャリティと娘二人を幸せにしたいと努力を重ね、挑戦に挑む。何度も失敗を重ねながら、人を避けて生きてきた個性豊かなアーティストを集め、壮大なショーを作り上げる。その誰も見たことがない世界は人々を熱狂させ、成功が待ち受けていた。しかし、その後彼の運命は反転していく。

日本の高校生たちが踊る「This is Me」に感動

登場したヒュー・ジャックマンさんは「バレンタインデーにちなんで女性が男性にチョコをあげるという伝統がある日本にこられて嬉しいです。今日ニューヨークに帰りますが、ニューヨークでもまだ14日なので、妻にチョコレートを贈りたいと思います」とあいさつ。

キアラ・セトルさんは「日本にこれて光栄で嬉しいです。こうなったのも私の隣にいる紳士(ヒュー・ジャックマン)のせいなんですが。同時に、そのことにわたしは感謝しております。この映画のストーリーや音楽というのは、わたしたちが個人、そして集団として誰なのか、ということを描いています。またその意味で、生きることの祝福を描いていると思います。

またこの映画は、わたしたちがいる現在の状況のみならず、普遍的なものに触れていると思います。わたしたちが誰なのかを考えさせられる映画になっていると思います。みなさんには楽しんでいただきたいし、この映画にでられたことを謙虚に感じますし、ありがたいと思っています。

日本の富岡高校生たちが踊る「This is Me」について聞かれ、キアラさんは、「あのビデオを最初に見たのはわたしだと思います。すぐにソーシャルメディアで流そうと思ったんですが、もっとよく見たいと思って何度かじっくり見て、素晴らしさを堪能しました。

そしてヒュー・ジャックマンに見せて、彼のチームも見て、本当に凄いなってみんなで思いました。プロデューサーにも見せて、みんな涙していました。インスパイアされたことも多いです。プレミアの初日に、高校生たちに来ていただきたかったんですが、大阪ですし、勉学もあるということで、難しかったんですが、彼女たちのダンスは、わたしたちの人生を変えたと言ってもいいものでした。

ヒューが「ちょっと補足します。生徒たちはこれなかったんですが、富岡高校の振り付けをしたあかねさんにはきていただけて、お礼を申し上げることができました。本当にわたしはビデオを見て感動しました。この映画が公開されて六週間になりますが、いろいろなバージョンのダンスや歌のビデオがいろいろな国のファンの方々から送られてきます。地域を越えてこの映画の歌が心をつかみ、つなげたのだと思います。特にこの富岡高校のビデオは素晴らしいと感じました」

グレイテスト・ショーマンを見ると気分が良くなる

映画の後でヒュー・ジャックマンさんと仲良くなり、一緒にミュージカルやアメフトを見に行くこともあるというザック・エフロンさんのことを後継者と考えているかと聞かれ、ヒュー・ジャックマンさんは、「ザック・エフロンは次のウルヴァリンかもしれませんね」といって笑いをとり「ザック・エフロンともキアラとも親友になりました。『グレイテスト・ジョーマン』での体験というのは、家族のようなものでした。他の映画では得られない非常に深いものでした。10週間リハーサルをしたんです。

ちなみに、ザック・エフロンには一番最初に話が言っていて、彼は4年前、一番最初に信じてサインしたんです。それから4つのワークショップというのをやりましたが、そのすべてにキアラも出てくれました。ワークショップに参加していた人の何人かは、実際に映画に出演しています。そういう過程があったので、最初の撮影日にはすでに家族なようなアンサンブルとなっていました。自分の撮影がなくても見に行くぐらいでした。ザックは、僕のように体型を維持するということも、僕から学んだと思うんですけれどね。今はダメな体つきになってしまいましたが(これは冗談ですが)』

映画がヒットした一番の要因は? と聞かれ、ヒューは「ミュージカルというのは、音楽が重要だと思うんです。みんな、音楽に恋をするんだと思うんですね。ベンジ・パセック&ジャスティン・ポールは、この映画にかかわった後で『ラ・ラ・ランド』にかかわり、アカデミー賞を受賞し、ブロードウェイでもトニー賞を受賞しています。

ものすごく才能あふれるコンビです。メロディも美しく、歌詞が本当に心に届きます。みなさんCDを買って下さっている。そして映画も何度も見てくださっている。それはなぜかというと、映画を見たときにとても感動するということ。とても感動するということ。

心に届くものがあって、家族のことや自分を信じること、夢を見ること、私がこの映画を見るときは、とても気分が良くなるんですよね。人生をポジティブに見ていて、未来が明るく見える。そういう効果があると思うんです。人生を祝福し肯定する映画ですので、日本の人々もたくさんの人が音楽を好きになっていただき心に届くのではないかと思います」

「This is Me」を歌うと自分を信じられる。希望が持てる。少し孤独が減る

「This is Me」を初めて聞いたときの印象と、歌から得られたものは何かという質問でキアラさんは、「この歌を最初に聞いて、歌ったのは、最後のワークショップで、20世紀フォックスがまだ製作に同意する前でした。わたしは怖くて逃げたかったです。他の人に代わって欲しいとおもって、バックボーカルの人にお願いするぐらいでした。そうしたらヒュー・ジャックマンが、君がやりなさいと言うし、マイケル・ブリジット監督も、君に歌って欲しいと言ったんです。そして手を握ってくれて、ウイスキーを飲ませてくれて、そしてやっと歌ったんです。

私がこの映画を作るプロセスの中で理解したことは、個人としても普遍的な意味でもなんですけれど、音楽という言語は、どんな言葉も超えるものだということです。このストーリーでは語りつくせないものを、語ることができる。そして言葉が宙の音楽に乗ることによって、いろいろな感情をストーリーだけでは伝わらないところまで伝えることが出来るということを本当に感じました。

曲が良ければ良いほど、ストーリーも良くなっていく。個人的なことなんですけれど、この曲のテーマに関して、わたしはいつもいつももがいています。同時に感謝もしています。この曲を聴くたびに、自分が信じていること、自分が正しいと思うこと、そして正しくないと思うことに対して戦う力をもらえていると感じます。

そして一歩ずつ自分を前進させていくその力を与えてもらっているような気がします。ダンスを踊ってくれた富岡高校の生徒たちをみると、私自身に希望を感じますし、また自分のことを少し信じられるような気がします。

わたしたちはみんな同じようなことを感じているんだと知って、自分がそれほど孤独ではない、と、ちょっと孤独が減ったような気がします。そのことについて感謝を感じます。そしてこの曲や映画が日本にこのように届いていることを嬉しく思います。出身国、国籍にかかわらず、みんな同じなんだなって強く感じます。OKなんだと強く感じます。そして毎日その戦いを続けていくことが出来る。倒れてもいい、また毎日起き上がればいい、ということを強く感じさせてくれる曲です」と、涙ながらに語りました。

この映画を作るにはこの方法しかない

ヒューが、「ちょっと付け加えさせていただくとThis is Me キアラ・セトル、ワークショップとグーグルで検索すると、3分の動画がでてきます。彼女が初めてこの曲を歌い、結果役を射止めることができました。わたしにとって、今までの人生の何よりも感動的で、インスパイアされる経験でした。すでに1200万人が見ています。ぜひとも日本の1億三千万人の方々にも見ていただきたいと思います。

この曲はキアラさん以外の人が歌うのは考えられないとヒューさんが言っている記事を拝見したのですが、それについてどう思うか聞かれ、キアラさんは、「そういう風に言ったのは、きっとヒュー・ジャックマンの耳が悪かったんでは? というのは冗談ですが、私の横に座っているこの方は、わたしにどういう背景があり、どういう技量があるかに関わらず、私の中にある、わたしでさえ気づいていないポテンシャルや可能性というものを引き出してくれた人です。

私がこうやってここにいるのも、この映画に参加できたのも、曲について泣いたりできるのも、この曲を歌うために毎日もがいて戦っているのも、全部隣にいる彼のせいなんです。だからわたしはTシャツを作ったんです「全部あなたのせいよ、ヒュー・ジャックマン」って。彼は8年か9年ぐらいかけてこのプロジェクトに最初から参加していました。情熱を持って、心から作りたいと思って。

最初に彼に会ったときから「この映画を作るには、この方法しかない」と、本当に心をこめて作っていらしたんですが。こうやって彼の目の前で彼をほめているのはちょっと信じられないんですが、そういうのは慣れていないんです。彼は私にとってお兄さんのような関係です。とっても尊敬しています。撮影しているときでも、していないときでも、記者会見に出ているときでも、ご飯を食べているときでも。どんな困難にあっても必ず立ち上がる。自分が立ち上がるだけでなく、周りの人も引っ張って行ってくれる。奇跡的な人なんです。私も彼のようになりたいと思います。これを言うのは残念なんですが、彼は最高の人です。彼と一緒にいられて幸せです」

ヒュー・ジャックマンさんは、今言ったことは全部録音されているので、後でコピーをくださいと付け加えていました。

彼みたいになりたい、彼みたいになりたい

みんな魅了されるヒューさんの歌とダンスですが、どのぐらいトレーニングされたのですか? お気に入りの曲は? と聞かれ、ヒューさんは、「this is me」答え、笑いを誘っていました。

「この曲が一番好きです。キアラがこの曲を歌ったとき、モニターを見ながら僕は泣きました。曲は全部好きですが、その中でも一番です。ジャスティン&ベイジはいろいろないい曲を作ったんで、日によって好きな曲も変わるんですが、キアラが歌うとき、正直なんですね。心を素直に出していて、人間とはどういうものか、ということを歌っているし、また、歌詞が素晴らしいんです。

いい事に関しては、意外とみんな正直でいられるんですね。ですが、何か恥じることとか、あまりいいことではない失敗とか、そういうことに関してはあまり正直に言えないことが多いと思うんです。キアラさんが歌ったり、今話したことでも、口から心がそのまま現れている、そういう感情が出ていると思うんですね。テレビでも歌いましたが、毎回感動します。生きているということを実感させて、生きるということは大変なんですけど、生きる甲斐がある。そういう気持ちにさせられます」

キアラさんが、[今度は私のほうが付け加えますが、グレイテスト・ショーマンの最後のほうの撮影のときは、彼はローガンのプレスツアーを同時に行っていて、世界中を旅していました。そしてプレスをやりながら、戻ってきて最後のほうのテントのシーンなどを撮っていたんですが、杖を持ってトップハットをかぶって、すべてのダンスナンバーを練習するんですね、

どのステップもどのダンスも。彼は気がついてなかったのかもしれませんが、私たちはそれを見ていました。彼がコツコツと一人でやっているのを。ウルヴァリン(たぶん彼の生涯で最後のウルヴァリンだと思いますが)と同じ人がダンスをやっているとは思えませんでしたが、それほど自律を課して、歌手として俳優として自分を磨き上げる人なんだと感銘を受けました。見たことのないほどでそれほど努力をしてるということ。本当にびっくりさせられました。

わたしたちは「彼みたいになりたい、彼みたいになりたい」と言いながら、毎日練習していました」ヒューに向かって「もう言わないから、ちゃんと聞いていてね」と声をかけ「彼こそ真のアーティストだと思います。信じられないほど素晴らしいアーティストだと思います」

最後のメッセージとして、ヒュー・ジャックマンさんは、「日本の皆さん、いつもありがとうございます。素晴らしい映画を持ってこれて凄く嬉しいです。このプロジェクトは8年かけて、心をこめて作った作品です。映画を見たときに、歌いたくなったり踊りたくなったり、笑顔になったりすると思いますが、その笑顔は、外見だけではなく心の中の笑顔になれると思います。人生を肯定し、祝福している作品です。映画を楽しんでみていただきたいと思います」そして関係各位に感謝の言葉を述べて、記者会見は閉会しました。

(取材/文 オライカート昌子

グレイテスト・ショーマン
(C)2017 Twentieth Century Fox Film Corporation
公式サイト http://www.foxmovies-jp.com/greatest-showman/

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