(c) 2012 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
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2月1日(金)より公開の『アウトロー』のプロモーションで出演者のトム・クルーズ、ロザムンド・パイク、クリストファー・マッカリー監督が来日、会見を行いました。その模様をレポートします。

アウトロー とは
『ジャック・リーチャー』シリーズは世界でベストセラーとなっているクライム・サスペンスシリーズ。原作者は、英国出身のリー・チャイルド。アメリカを舞台に、ストイックで危険な元米軍エリート捜査官のジャック・リーチャーが主人公。シリーズはすでに17冊目だが、今回の映画化作品『アウトロー』は、その9作目。

ジャック・リーチャーは西部劇や映画『用心棒』にでてくるようなアナログヒーロー

まず挨拶の後、トム・クルーズさんに質問がありました。「演じてきた様々なキャラクターの中でも、とりわけ型破りな主人公に思えます。この時代にクレジットカードも携帯電話も持たない。この危険な男を演じるにあたって、最も注意を払った点と苦労した点は?」というもの。

トム・クルーズさんは、「まず監督の采配が素晴らしい、クレジットにはでていませんが、ミッションインポッシブルゴーストプロトコルも彼が書いたものです。長年の親友で映画が大好きという点で共通点があります。いつも二人で映画のストーリーについて語り合い、一緒に映画を見る仲です。

ジャック・リーチャーという役は、リー・チャイルド原作のジャック・リーチャーシリーズを元にして作られました。古典的な役と言えます。昔から素晴らしい映画の中で描かれたキャラクターを思い起こさせます。たとえば、『用心棒』のような。

『アウトロー』は犯罪を題材にした映画ですが、ジャック・リーチャーのキャラクターは、西部劇に出てくる男のようなスピリットを感じさせます。デジタル時代に住んでいるアナログ人間でもあります。ネットは使わず、公衆電話を使います。人の味方であり、知的でもある。肉体的にも訓練されています。

映画好き人間としては、ジャック・リーチャーを演じたくてたまらなくなりました。俳優としてもチャレンジがあり、カーチェイスシーンも特別なアプローチをしました。楽しかったし、ロザムンド・パイクさんとの共演できたことも素晴らしいことでした。優れたキャラクターが沢山出てくる映画でもあり、ユニークなユーモアもあります。

ところで撮影に入った時には、ロザムンド・パイクさんは妊娠中で、12月までに撮影を終了しなければならないコンデションでした。お腹がだんだん大きくなってきていましたけれど、とても美しかったです。

昼間は彼女とともに車の場面を撮影し、危険なシーンは夜に撮影しました。カースタントの場面の基本は、僕が実際にスタントをこなすということでした。

カーチェイスのシーンは見ていただけばわかるようにとても早いカットが連続しています。ワイドショットで始め、ハイスピードでしかも運転している僕の肩のシーンをどう撮るか、監督と相談しました。

画像 021監督の素晴らしいひらめきは、音楽の代わりにエンジン音を使ったことです。スタントは、ただスタントをこなすだけでなく、そのスタントによってストーリーを語らなくてはなりません。映画にはCGは一切使っていません。それがジャック・リーチャーを表す手法なわけです。生々しく男らしい強さをだすために。それが観ている観客が身を乗り出す効果につながっていると思います。

もちろんハイテクは使っていますが、実践的な意味に限られます。僕にとってのコアは物語を語るということです。僕がいつも考えているのは、お客様にとって一番娯楽性を高めるためにはどうすればいいかということです。そしてお客様をその世界とキャラクターに引き込むこと。

ジャック・リーチャーはそんなに上手いドライバーではありませんから、車はいつも危ない動きをします。でも彼の決意は強い。危険なので彼は8台の車を廃車にしました。一台だけ残ったので、誕生祝いにもらいました。一番大切な車です。」と答えていました。

次にまたトム・クルーズさんへの質問。「プロデューサーも務めていらっしゃいますが、キャスティングにはどれぐらいトム・クルーズさんのアイデアが反映されているのでしょうか?」というもの。

トム・クルーズさんは、「僕もキャスティングに口は入れますが、監督は素晴らしい俳優を選ぶセンスを持っているので、彼を信用していますし、彼が一番の決定力を持っています。

この映画を”僕の映画”だとは思っていません。スタッフ・キャスト全員で作った私達の映画なんです。ストーリーを活かすということを徹底しています。プロデューサーとしては、クルーを守ること、クルーを尊敬して、”我々の映画”と呼べるような、努力を結実させようとしていました。。

プロデューサーとしては、できるかぎり最高な映画を作れることに専念しました。セットにいるときは、俳優です。クリストファー・マッカリー監督が演出をする。次の『ミッション・インポッシブル』は、彼が監督をしますよ。(拍手と歓声)。監督に、「今何をしているんですか、準備を始めてください」とトムが言うと、監督は、「休みなしですよ」と答え会場の笑いを誘っていました。

原作者リー・チャイルドがトム・クルーズにジャック・リーチャーのアイデンティを渡すシーンに注目

画像 022ジャック・リーチャーシリーズは、大変人気で熱狂的なファンの要求も高いと思うのですが、映画化にあたって注意された点は? また原作のリーチャイルドさんからアドバイスはありましたか?」という質問がりました。

クリストファー・マッカリー監督は、「ジャックリーチャーシリーズを一冊買った人は、ジャック・リーリーチャーシリーズのフランチャイズの株を一株買ったと私たちは思っています。この本のシリーズが成功したのも、ファンがたくさんついたおかげで、ファンを大切に尊敬しております。

ですが、映画化するにあたり、あまりにも原作に忠実になりすぎると、映画としていい作品ができるとは思えません。私たちは初期の頃に、原作の持つ要素の内、何が一番大切なのかを見極め、それは、忠実に出していこうと考えました。何が一番大切かというと、ジャック・リーチャーというキャラクターでした。

リー・チャイルドの作品はとても映画化しやすいと思いました。というのも彼は今までテレビや映画業界の仕事にも携わってきたからだと思います。ですから彼の本の中のユーモアやビジュアルなどは、とても映画化しやすかった。

結果としてリーチャイルド自身も映画を見て、とても喜んでもらっています。私達の映画のみならず、彼の映画だとも思っています。彼はパートナーです。リー・チャイルドさんは、映画にもカメオ出演されています。

ジャックリーチャーが、刑務所から出る場面で、彼にパスポートと歯ブラシを渡す役です。歯ブラシとパスポートは、正に原作の中でリーチャーの持ち物でとても大切なモノでもあります。

リー・チャイルドさんがジャック・リーチャーにアイデンティティを渡すという、シンボル的なシーンではないかと思います」と答えていました。

トム・クルーズさんは、「リー・チャイルドさんは、とても謙虚な人です。読み合わせの時にもいらしたし、セットにも訪ねていらっしゃいました。現場を見て、自分の本がこんなに素晴らしい映画になったと喜んでいました。わたしも原作を読みましたが、一度読み出したら止まらないほど面白いものでした」

トム・クルーズと仕事をすることは偉大な監督たちと共に仕事をすること

画像 023次に紅一点のロザムンド・パイクさんに質問がありました。「男性ばかりの現場だったと思いますが、苦労した点とちょっと良かったなという点は?」という質問に、ロザムンドさんは、「「男性が多い中で、一人だけの女性だったという機会は誰も断ることができないと思います。

トムさんとクリスさんは素晴らしいコラボレーションでした。友情も深く、初めは、そのような関係の中に新たに入り込むというのは恐れ多いことでした。二人は長年の関係から、すぐに分かり合えるんです。わたしも追いつくように頑張りました。撮影前に三人でホテルで軽食やお茶を取りながら脚本を読むという機会が10回ぐらいありました。

通常このような男性ばかりの映画の中で出てくる女性の場合、窮地に陥ったり、救われなくてはならなかったりします。残念ながら最後のほうで、わたしの役もそういう場面がありますが、彼女は、ジャック・リーチャーに対して、「こないで、助けに来ないで」と言うんです。

実は助けに来て欲しいというのと同じなんですが。そんなことを言いながらも、彼女は自分を持った女性なんです。知的でもあります。彼女はこのストーリーの中で、自分自身における旅をするんだと思うのです。最後には、ジャック・リーチャーに出会ったことで、より良い弁護士に変身を遂げたと思うのです」

次に「監督の目から見たトム・クルーズの魅力は?」という質問にクリストファー・マッカリー監督は、「映画を作ってきて一番大変で、同時に一番楽しい経験をさせてくれる人です。僕たちは一緒に寝ません。だから、僕が仕事をしている時には、彼も仕事をしていると知ると、嬉しいんです。書くことは、寂しい孤独な作業ですが、トムと一緒にいるとそう感じないのです。

トムという人は、常に学ぼうという姿勢を持った人です。彼は現場に来て、僕のやり方はこうだというような押し付けは一切しません。彼は以前にスタンリー・キューブリックや、スティーブン・スピルバーグ、マーティン・スコセッシなどと仕事をしています。20世紀を代表する偉大な監督たちです。ですから、トムと仕事をするということは、そういう偉大な監督たちと一緒に仕事をすことに匹敵するのです。ですから、僕の仕事はずっと楽になります」と答えていました。

スタジオに内緒で撮ったカーチェイスシーン

一番お気に入りのシーンとその理由について聞かれ、トム・クルーズさんは、「カーチェイスのシーンはロケ地も決めてあり、どのように撮影すればいいかというプランを立てて行いますが、アイデアもでますし、実際に撮影に入ると計画通りに行くわけではありません。

何か突発的なことが起こるんです。そこで僕らはストーリーも変えてしまいます。その場でどんどん変えてしまいます。道路は冷たくて濡れている、あの車はスタント専用に改造された車ではなく、普通の車です。

レースカーもそうですが、車ってそれぞれ癖があるじゃないですか、ですから撮影前にそれぞれの車を運転して、テストしていました。タイア圧力を見たり。高速で100マイルぐらい出すので、車は揺れます。じゃっクリーチャーは上手いドライバーではないのに高速で走らすので、そこがとても難しい。

事故にあわないように、揺れる車で高速で走らせながら、撮影なのでマークがあるところを通らなければならない。そのコントロールが難しかった。ポリスカーに追いかけられながら、トンネルを出てきて樽にぶつかる場面があるのですが。悪人が逃げていく場面です。

本当はトンネルを出て、樽をかすめて進む予定だったんですが、路上が滑りやすく、時速70マイルぐらい出ていました。ブレーキをかけるポイントも決められていたんですが、樽にぶつかってしまいました。

元々用意された車は9台しかありません。1台クラッシュさせると、次の車を準備するのに時間がかかるのです。時間もそれほど十分にありませんし、編集室に連絡もしなければならないので時に追われて仕事をしています。

トンネルを抜けて、本当は避けるはずだった樽にぶつかってしまったんですが、横には電気のボックスがあり、そこにぶつかったら電気で処刑されてしまいます。反対側のマークに行ったら、また事故で死んでしまうかもしれない。歩道に行っても死んでしまう。

スタジオは、僕がそんな危険なことをしているなんて知りませんでした。知ったら大変です。でも、秘密にしておいて、できあがった映画だけ送ればいいのですから。

監督からは、もっと早く運転しろ、と言われます。そして樽にぶつかった後、車はエンストしてしまいました。思うように行かなかったので僕は腹がたちました。しばらくして車はまた動きましたが。もう一度撮りたかったのですが、後でクリスと一緒に見ると、その場面は、アクシデントがあったものの、素晴らしく撮れていました。

ワンショットで車がエンストする場面まであり、その後の場面は切り替わっています。きっかけになって、エンストしたこともかえってよかったように思いました。ロングショットで撮ることは、地形や状況を感じ取ることができるので、観客にストーリーを語る上で効果的です。

路面条件が悪いなか、丘を登る場面や細い道を行く場面を撮ったときには、車はスリップしながら進み、後部が揺れたりしてコントロールがとても大変でした。またマーク通りに進まないと、僕の肩越しのショットも撮れなくなります。運転技術が試されたと思います」と答えていました。

大変なごやかで、トム・クルーズさんの情熱が伝わってきた会見でした。『アウトロー』は、2月1日(金)より公開となります。

2013年2月1日(金)より丸の内ピカデリー他全国ロードショー
オフィシャルサイト http://www.outlaw-movie.jp/

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