メン・イン・ブラック3のポスター画像
Photo by WILSON WEBB -(C)2011 Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.
メン・イン・ブラック3作品情報・あらすじ

メン・イン・ブラック一作目は、傑作だった。二作目も楽しい作品だったが、傑作とは言い切れないものだった。10年の間隔を開けて作られたメン・イン・ブラック3は果たしてどうなのだろうかと、気になる人も多いと思う。

結論から言えば、10年の間隔をとったのは、正しかったと思う。一作目が持っていた楽しさと奇想天外さは、さらにパワーを増して戻ってきた。10年前と比べれば映像技術は著しく発展していることもある、しかも今回は3Dだ。

当時もスターだったウィル・スミスだが、今や映画界を代表する演技派でもありプロデューサー。前回の映画出演は2008年だから、俳優としては4年ぶりのお目見えだ。20年間で21作品に出演というキャリアを見ると、スターとしては作品数がかなり少ないのがわかる。

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どうやら彼は選んで選び抜いて出演作を決めているらしい。だとしたら、この傑作シリーズ『メン・イン・ブラック』の3作目が10年ぶりという理由もわかる。良い脚本ができるまで、再び強烈に面白いものができるまで待っていたわけだ。

ウィル・スミスは初心に戻ったように楽しげにJを演じている。さすがにトミー・リー・ジョーンズは一作目に比べると見どころは少なめだが、その分ジョシュ・ブローリンがちゃんとバックアップしている。

ディテールの笑いの満足度がとても高い。アンディ・ウォーホールのくだりなんて何度も見たいぐらいだ。「いまの人オバマ?」なんてセリフも楽しい。その後の「お母さん、今の人プリーズって言わなかった」というところは訳されていなくて残念だったけれど。

SFファンをも満足させるディープな世界観も相変わらずだ。今回はタイムトラベルがメインテーマだが、多重次元を感じ取れるエイリアンの登場もあり、でありきたりなストーリーとは違うユニークさも見事だ。

大仕掛なアクションシーンも、前半のお馴染みの中華料理屋でのシーンも見ごたえがある。コメディ・アクション・SF、そして才能豊かなスターの本気の仕事、これは絶対見逃せない。
(オライカート 昌子)

メン・イン・ブラック3
2012年5月25日(金)よりTOHOシネマズ 日劇ほか日米同時公開
オフィシャルサイトhttp://mib-3.com/