パラノーマル・アクティビティ4
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血みどろの恐怖はないが、家庭を侵食していく得体のしれないもののハチャメチャなやり方が怖い

『パラノーマル・アクティビティ』シリーズもいよいよ4作目に突入。一作目の『パラノーマル・アクティビティ』は、製作費およそ100万円で、興行収入は1億ドル突破という、あり得ないほどのサプライズヒットを飛ばした作品だった。

シリーズ化されてからも、ほぼ一作目の作り方を踏襲。ひとつの家の中で、ホームビデオで語られる恐怖の体験を描いている。血も出ないし、グロテスクな描写もないので、安心して見ることができるホラーでもある。

『パラノーマル・アクティビティ4』は、パラノーマル・アクティビティ2とつながるストーリー。でも、パラノーマル・アクティビティ2を見ていなくても支障はない。

徐々にパラノーマル・アクティビティの世界観が現れつつあるといってもいいだろう。背後に残された謎が少しずつ明かされていくわけで、いわば続き物のシリーズのようでもある。

4作目は、ごく普通の家族が向かいの家の子供を預かったことから、恐怖の体験に巻き込まれていく模様が描かれている。日常の風景に異質なものが少しずつ浸透していき、次第に家族ごと飲み込まれていく。

その様子は、あくまでもかすかな描写の積み重ねなので、見ている間はとびきり怖いという印象はない。でも最期まで見て振り返ってみると、家族の日常が解体されていくめちゃくちゃなやり方に一種の恐怖を感じるのも事実。

誰かを家に入れるときは、よくよくリスクをわきまえなくては。(オライカート昌子)

パラノーマル・アクティビティ4
11月1日(木・映画ファーストデー)よりTOHO シネマズ六本木ヒルズ他全国ロードショー
公式サイト http://www.paranormal.jp/