ラブ・アゲインの画像
©2011 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
男女問わず全世代が楽しめる極上ラブストーリー

『ラブ・アゲイン』の原題は『Crazy, Stupid, Love.(狂ってるおバカな愛)』。主演はコメディの大ヒット作を多数飛ばしているスティーブ・カレル。純コメディ作品と思いきや、ハートウォームなラブコメディだった。だが、ありきたりなところは全くない。

スティーブ・カレルが演じるのは、幸せな結婚をし、幸せな家庭を持つ(持っていると思っていた)40がらみの男性キャル。幸せに安住しきっていて、それが手のひらからこぼれ落ちそうになっていることには全く気づいていない。だがその幸せは映画の冒頭3分で壊れてしまう。

そこから映画は予想外の展開を積み重ねていく。ラスト近くには、どんでん返しとまではいかないが、大きな驚きも待っている。それでも後味は、あくまでもハートウォーム。そのバランスは絶妙だ。しかも恋愛術や人間関係の機微もちゃんと学べるのだから、一粒で何度もおいしい。

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脚本だけでなく、キャスティングもいい。スティーブ・カレルがいい男系に華麗な変身を見せてくれるのも見ごたえがあるが、助演に、今全米でも最も注目度の高い俳優、女優を配するところが心憎い。

キャルにモテ男指南をするプレイボーイ役が、ライアン・ゴズリング。上手さには定評があり、『ラースとその彼女』などインディペンデント系の渋い役を演じることが多かった彼が、『ラブアゲイン』では見惚れるばかりの男前。一挙手一投足から目が離せない。全米注目度ナンバーワン俳優の実力とスターパワーを見せ付けられた。

女優陣も全く見劣りしない。ジュリアン・ムーアがここぞとばかりの実力で存在感のある女性の美しさを演じきれば、新進若手女優のトップを走るエマ・ストーン(新スパイダーマンにもグゥエン・トレイシー役で出演)も段違いの上手さを見せてくれる。

だがこの映画、ストーリーの鍵を握っているのはもうひとつ下の世代だ。思春期世代のひたむきな恋愛には心が洗われる。そして、喝まで入れられる。世代ごとの恋愛成就を阻む問題を鮮やかに描き出すこの作品、男女問わず全方位全世代誰でも楽しめるような、最近滅多に見当たらない作品なのだ。(オライカート昌子

ラブ・アゲイン
2011年 アメリカ映画/118分/監督:グレン・フィカーラ、ジョン・レクア /出演:スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリング、ジュリアン・ムーア、エマ・ストーン、ジョン・キャロル・リンチ、マリサ・トメイ、ケヴィン・ベーコン、ジョナ・ボボ、アナリー・ティプトンほか/配給:ワーナー・ブラザース

オフィシャルサイト http://wwws.warnerbros.co.jp/crazystupidlove/index.html