『ジュラシック・ワールド/炎の王国』がいよいよ公開となります。ダイナミックな舞台で繰り広げられる冒険とたくさんの恐竜たちの競演。そして、一転してゴシックモンスタームービーとなるこの作品は、夏の暑さを吹き飛ばす特大エンターテイメントです。映画を10倍以上楽しみたい人のためのみどころを挙げてみました。

ジュラシック・ワールド/炎の王国とは

ジュラシック・ワールド/炎の王国は、スティーブン・スピルバーグ監督が監督した『ジュラシック・パーク』(1993)から5作目の『ジュラシック』シリーズとなります。前作のリブート版『ジュラシック・ワールド』は、全米歴代5位の興行成績という大成功作品となりました。(現在は、『ブラック・パンサー』に抜かれ、全米歴代6位となっています)。

前作に引き続き、クリス・プラット、ブライス・ダラス・ハワードのコンビが主演をつとめ、先代シリーズに出演した、ジェフ・ゴールドプラムがイアン・マルコム博士役で再登場するのもみどころ。

『ベイブ』シリーズのジェームズ・クロムウェル、故チャーリー・チャップリンの娘のジェラルディン・チャップリンのベテラン二人が映画を引き締めています。トビー・ジョーンズの憎々しい演技も渋めで味わい深いものがあります。

億万長者、ベンジャミン・ロックウッドの孫娘役でスクリーン・デビューを飾るのは、2500人から選ばれた、イザベラ・サーモン。

監督は、スペイン人のJ・A・バヨナ。『永遠のこどもたち』で監督デビュー。この作品は、ギエルモ・デル・トロ製作作品で、世界中で注目を浴びました。続いて、『インパッシブル』、『怪物はささやく』などダークで切ない世界を描くことに定評がある監督です。

前作の監督、のコリン・トレヴォロウは、製作総指揮と、脚本を兼任し、一作目、二作目の監督、スティーブン・スピルバーグも製作総指揮として参加しています。

ジュラシック・ワールド/炎の王国 あらすじ

コスタリカ沖のイスラ・ヌブラル島では、テーマパークでありリゾート地であった“ジュラシック・ワールド”が3年前の事件以来閉鎖され、いまや、恐竜たちが野生化し生き延びていた。島の火山活動が活発化し、大噴火が迫っていることがわかり、ジュラシックワールドの運用管理者だったクレアは、恐竜たちを絶滅の危機から救いたいと望んでいた。

億万長者のロックウェルが、クレアにある提案をする。クレアは、元恋人で、パークの恐竜監視員だったオーウェンと共に恐竜救出作戦のために火山の噴火が迫る島へと向かう。オーウェンは、ヴェロキラプトルのブルーをなんとしても救い出そうとしていた。だが、そこに彼らの知らない陰謀が隠されていたのだ。彼らは恐竜たちを救うことはできるのか。

ジュラシックワールド/炎の王国を見どころチェック

チェック その1 ジュラシック・ワールド/炎の王国でしか見れない恐竜たちのダイナミックな競演 恐竜の種類も最大

ジュラシック・ワールド/炎の王国では、シリーズ最大数の恐竜たちが、登場します。オーウェンの旧友ブルーのラプトル(ヴェロキラプトル)おなじみのT-レックス(ティラノサウルス)、アパトサウルス、アンキロサウルス、ディモルフォドン プテラノドン、モササウルス、プラテノドン他、

新種の恐竜も登場します。

恐竜たちは、CGだけでなく、アニマノトロクス技術も使って操作されて描かれています。その場に実物として存在していることで、息使いから、触感までもが伝わってきます。ブルーの場合最大、12人のパペティアと呼ばれる操縦者たちが操作しているそうです。恐竜たちの演技力にも大注目です。

チェック その2 ジュラシック・ワールド/炎の王国の新たなテーマ

単なるアドベンチャーエンターテイメントとは思えない、深遠なテーマも本シリーズならでは。自然破壊や、科学技術の進歩がもたらす課題など、ジュラシックシリーズには、マイケル・クライトンの原作以来のテーマがありますが、今回はさらにそれが深まり、生き物に対する単なる愛護に留まらない分野まで踏み込んでいます。

絶滅に直面する恐竜たちとの別れや、初めて描かれる、オーウェンと幼いブルーとのやりとりには感動させられます。絆や相手を思う気持ちの切なさは、J・A・バヨナ監督が持ち込んだ今までにない新たな要素です。

チェック その3 他作品へのオマージュと継続シリーズならではの親しみやすさ

『ジュラシック・ワールド』のテーマパークのメインストリートが、古めかしい状態で再び舞台となったり、好評を博したジャイロスフィアが意外な活躍を見せてくれます。恐竜たちが島を駆け巡る姿は、このシリーズでしか味わえないワクワク感があります。

そして、中盤では、スティーブン・スピルバーグ監督の『インディ・ジョーンズ』シリーズを思わせるような、軽快なコミカルコメディ的なシーンが映画を盛り上げてくれます。後半に入ると、さらに他作品のオマージュシーンが目に付くようになります。

往年のモンスタームービーを思わせるシーンも多いですし、あるシーンは、『美女と野獣』にそっくり。ラストシーンは、リブート版で大成功を収めた”ある映画”を思わせます。(どの映画なのか言ってしまうと、壮大なネタバレになってしまいますので控えます)

3部作になるのが予定されている『ジュラシック・ワールド』シリーズですが、次回作がますます楽しみになりそうなラストシーンとなっています。

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』映画レビュー

一作目の『ジュラシック・パーク』は映画界に大革命をもたらした人気作だ。走り回る恐竜描写が、CG技術によって格段にリアリティをもたらし、映画を見る喜びをステップアップさせたところにある。5作目の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』も、そのシリーズの伝統を引き継ぎ、ノンストップアクションのスピード感は想像以上で映画世界にのめり込ませてくれる。

このシリーズの肝は、逃げ方だ。肉食(巨大)生物に見つけられたら、逃げるしかない。ほとんど隠れるところない場所を逃げるのか。遮蔽物に隠れつつ逃げ回るか、

私がワクワクするのは、断然、後者だ。一作目も前作も、パーク内での追いかけっこのサスペンスに魅力を感じた。屋内で逃げ回るシーンが大好きなのだ。恐竜の息遣いや体温がそのまま感じられ、見つかるリスクも大きい。逃げ切るための知恵もチャンスもタイミングも大事になってくる。製作側もそれを知っているから、クライマックス前には屋内追いかけっこシーンを持ってくることになる。

それもやり過ぎるとどうなるか。「ジュラシック」シリーズは、屋外の広々としたところを恐竜たちが駆け回るのが一番の見どころと信じていたら、屋内シーンが多いとなれば、別の映画でもいいよとなってしまうかもしれない。ジュラシック・ワールド/炎の王国は、そう言われてしまうギリギリの狭いところをかろうじて描いている。

前半と後半のカラーの違いが大きい。そこは、「一本の映画は、一貫したモードで描くべき」と信じる批評家たちが顔をしかめる部分でもある。そして同時にこの映画の一番の妙味でもある。

(オライカート昌子)

ジュラシック・ワールド/炎の王国

© Universal Pictures
説明
7月13日(金)全国超拡大ロードショー
2018/アメリカ映画/アクション・アドベンチャー・SF/128分/監督:J・A・バヨナ/キャスト・出演:クリス・プラット(オーウェン)、ブライス・ダラス・ハワード(クレア)、ジャスティス・スミス(フランクリン)、ダニエラ・ピネダ(ジア)、ジェフ・ゴールドブラム(イアン)、B・D・ウォン(ウー博士)、ジェームズ・クロムウェル(ベンジャミン)、テッド・レヴィン(ケン)、イザベラ・サーモン、ジェラルディン・チャップリン、ピーター・ジェイソン、レイフ・スポール、トビー・ジョーンズ、チャーリー・ローズ
配給:東宝東和
公式サイト http://www.jurassicworld.jp/