(C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
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恋愛に年齢はない!と心から信じていても、そうなのかなあと不安に陥ることはないだろうか。忍び寄るタイムリミットへの恐怖に、愕然としてしまう夜はないだろうか。

そんな気分になってしまったら、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』を試して欲しい。見終わった時に晴れやかで小さな、勇気が芽生えているのを感じるかもしれない。

映画は、中年から老年のごく普通の人々が、優雅で目新しい生活を夢見て、インドの高級リゾート、マリーゴールドホテルにやってくるところからスタートする。

引退したり、連れに先立たれてたり、彼らは目先を変えたい状態にある。時間も好奇心もたっぷりあるが、懐はちょっと寂しい。そんな彼らにマリーゴールドホテルは、第二の人生を送るためには丁度いい場所のはずだった。

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こんな書き方をするとホラーやシリアスドラマかと勘違いされそうだが、とんでもない。繰り広げられるのは爽やかな悲喜劇だ。彼らが夢見ていた終の住み処は、今にも崩れそうなボロボロのホテル。部屋には鳩が巣を作り、ドアすらない部屋もある。一歩外へ出れば、道からはみ出そうなほど、人が混雑したインド世界。喧騒と香りと色彩に取り巻かれる。

夢見た場所とは違うから、帰りたいと思っても、なけなしの金をはたいて、夢に賭けた以上、居続けるしかない。口を開けば、愚痴と文句しかない女性もいれば、屋外へ出ることなく部屋で本を読み続ける妻もいる。

徐々に、現実肯定派と否定派に分かれていくのが面白さの一つだ。インドは、そもそもそういう場所だと聞いたことがある。好きな人はとことん惚れてしまう。はじめから最後まで嫌悪感しか感じない人もいるという。

この映画は異文化に出会った時の処方箋というよりは、人はいつまでだってエネルギッシュでいられるし、いくつになっても恋ができるという主張を笑いを散りばめながら高らかに歌い上げているようだ。

撮影当時77歳ぐらいのジュディ・デンチの若々しさには驚かされるし、そこで描かれる3つの恋愛模様はどれも清々しさに満ちている。

最終的にはそれぞれ欲しいものを手に入れるというハッピーエンドは、ちょっと出来すぎな気もするが、心に残るのは、楽しく生きるためにも恋愛にも、年齢は全く関係ないんだという真実の力だ。勇気が湧いて世界が美しく見えないだろうか。

(オライカート昌子)

マリーゴールド・ホテルで会いましょう
2013年2月1日(金)TOHO シネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー
監督:ジョン・マッデン(『恋におちたシェイクスピア』) 原作:デボラ・モガー『プライドと偏見』/出演:ジュディ・デンチ、ビル・ナイ、デヴ・パテル、トム・ウィルキンソン、マギー・スミス 
公式サイト  http://www.foxmovies.jp/marigold/

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