(C) 2012 Happy Pill Productions.
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スティーヴン・ソダーバーグ監督の最終作品『サイド・エフェクト』は、よく練られた心理サスペンス作品。スマートにインテレクチュアルに二転三転する脚本が鮮やかだ。

サイド・エフェクトとは副作用のこと。ストーリーの中心は薬の副作用のことのようだが、人が人と出会うことの危険性も描かれている。新しい人に出会うことは嬉しいことだったり、楽しいことのはずだが、会わない方がよかった人もいる。

副作用をもたらす人間だ。もちろん当初は誰が危険な人間なのかはわからない。後で真相がわかった時の衝撃は大きい。

サイド・エフェクトは三つの部分に分かれていて、最初は、若夫婦編とも言いたいような、チャニング・テイタムとルーニー・マーラの夫婦の姿が残酷に、同時に微笑ましく描かれる。次に事件が起こると、話は大きくうねり始める。最後の章は、リベンジ編と呼びたいものとなる。

(C) 2012 Happy Pill Productions.
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演技陣は、それぞれ意欲的な役に挑戦。わき役では、キャサリン・ゼタ=ジョーンズが、知的な精神科医、でも実は、という役。ストリッパーから、ローマ軍の百人隊長、スパイ、国会警護員など様々役を演じてきたチャニング・テイタムがホワイトカラー(曰く付き)を演じるのも初めてではないだろうか。

主演で演技の火花を散らす、ジュード・ロウとルーニー・マーラの二人の演技は、特に素晴らしい。ルーニー・マーラは『ドラゴン・タトゥーの女』に引き続き、大胆な体当たり演技を見せれば、ジュード・ロウも今や歳相応のくたびれた中年役が板についた円熟の演技を見せてくれる。

出会いの副作用は、予期せぬ世界への招待状のようなもの。よくできた心理サスペンスは人間の深層世界の迷宮のような奥深さと謎を突きつけてきて刺激的だ。もっとこういう作品をたくさんみたいと思わせてくれる一品。  (オライカート昌子)

サイド・エフェクト
2013年9月6日(金)より、TOHOシネマズみゆき座他全国ロードショー
公式サイト http://www.side-effects.jp/

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